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事故2 [日々の徒然]

私がこんな事をブログに書いたばかりに、多くの方々から温かいメッセージをいただき、本当にありがとうございます。ネットで閲覧できる場に、こんな私事を書くのは、本来間違ったことなのかもしれませんが、心配していただいた方々に感謝すると同時に、私の方から顛末をご報告する義務も感じております。ここは本来、趣味の話中心のブログなのですが、今回の件のことを少し書かせていただきます。

ウチの愚息2号(中学2年生)は、地元のクラブチームでサッカーをやっています。しかし、中学校では何らかの部活動が義務付けられていて、どこかの部に所属しなければなりません。愚息は、やっぱりサッカーが好きなので、サッカー部に入りました。ただ、クラブチームでの活動がメインで、そこで選手登録しているので、中学サッカー部では試合に出れず、あくまでクラブチームでの活動の無い時の練習のみ、ということで、顧問から了解を得て所属していました。
6月6日(月)は、そのクラブチームの練習が無いので、放課後の部活動に参加しておりました。部活動はこの時期午後6時までで、練習終盤になって、週末に行われる県リーグ戦のための試合形式の練習が行われていました。顧問の先生はグランド内で指導していて、愚息は出場メンバーではないので、脇で1年生らと見ていたそうです。その時、ボールがグランド脇にある部室棟(鉄筋1階建て)の屋根の上に乗ってしまったそうです。ちょうどゴール裏に部室棟があるので、それはよくあることでした。部室棟の裏側は山の斜面になっていて、その斜面に大きな桜の木が生えています。そしてその木は、部室棟の屋根に覆いかぶさるように、斜めに生えているので、その木を伝っていけば、簡単に部室棟の屋根に上がることができます。そうやって、部室棟の上に乗ったボール(それはサッカーボールだけでなく、野球部のボールなども)を取りに行くことは、これまでずっと日常的にやっていることでした(7年前に同じ中学校に通っていた愚息1号の話より)。

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その時も1年生が取りに行こうとしたのですが、入部2ヶ月足らずのその子が躊躇していたので、「オレが取りに行ってやるよ」と愚息2号が言って、木を伝って屋根に上がったそうです。取ったボールをグランドに投げ返し、戻る際に事故は起きました。その瞬間を誰も見ていなかったそうですが、倒れていた場所から判断すると、裏の斜面に設置された、崩れ防止の石垣の上端に飛び移ろうとして、上手く着地できずに落ちたのではないか、と推測される、との学校関係者の話でした。苔が生えていたのと、スパイクを履いていたのも遠因かもしれません。
落ちた瞬間の愚息は意識無く、その時の記憶も無く、頭から血を流して倒れていました。すぐさま救急車が呼ばれ、救急隊員の呼びかけの声で意識を戻したそうです。頭部(顔面)を強く打っていたので、固定したまま救急搬送されました。学校から電話連絡を受けた私と家内は、すぐに病院へ向かいましたが、部室棟が平屋で、それほど高い場所から落ちたわけではないので、その時はこんな重大事故とは想像していませんでした。しかし、病院に着いてから待合室で、1時間、2時間と待たされるにつれ、不安は増していき、そして的中してしまいました。愚息のレントゲン写真を見せられた時、言葉も出ませんでした。
詳細な症状について、ここでの記述は差し控えさせていただきますが、脳への損傷が最小限だった事、主治医の適切な処置と、私たちを含め皆さんの祈りと、そして本人の運で、何とか最悪の方向に向かう事は避けられました。今はICU(集中治療室)から一般病棟へ移り、意識もしっかりして普通に話せています。まだ完全に安心できる状態とは言い切れませんが、少し回復の兆しも見え始めました。今はただ、少しでも早く普通の生活に近づけることを、家族一同願っている次第です。
事故の翌日、東京の大学に通う長女と長男に、事の次第を報告しました。彼らは、「こんな離れた所でじっとしていられない」と急遽帰って来てくれました。ICUのベッドの上で、機械とチューブだらけの弟の姿を見た時、彼らの気持ちを察するに余りあるものだったと思います。「なかなか家族5人全員そろわないね」と呟いていた愚息2号。それが今、こんな形で叶ってしまうとは・・・。それでも、もし家内と二人きりなら、交わす言葉も無く、暗い時間を耐え忍ばなければならなかったことでしょう。長女・長男が来てくれたおかげで、他愛も無い会話でもできたことが空気を和らげ、どんなに助かったことか。こんな時だからこそ、家族って大切、だと身に染み入りました。
(つづく)

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