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サッカー撮影22(雨中のAF) [サッカー撮影]

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雨の日にしか撮れないシーンはある。
そう気持ちを持ち上げて撮影に臨んでみたものの、いつもとは勝手が違うのは、ピッチ上で苦闘する選手と同じ。以前のブログでも、雨天でのサッカー撮影について書いたことがありますが、今回は一つ、それに付け加えたいと思います。
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上の4枚の写真は、いづれもノートリミング画像で、一連のプレイを連写で撮ったもの。使用機材は、いつも通りの1D4+ヨンニッパ。ボールを持つ選手をファインダーで捕捉・連写開始(①・②の画)。しかし、ピントが狙った選手に来ていないのに気付いて、一旦連写を止めて再測距、そして瞬時に再度連写(③・④の画)、というシーンです。いつもと同じようにAI SERVO AFを駆動させる余裕(間)を持って追従させているはずが、実は上手くいかなかったという例。1点指定したAFフレームを狙った選手に合わせられなかったのか、そうでもない。ピント面が背景に抜けてしまったのか、いや、よく見るとピントは随分前ピンになっている。では、手前に選手や障害物が入ったせいか、そんな事はなかった。ではナゼ?
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狙った選手と撮影者の距離は約40m。その間の空間には、大きな障害物は比無ですが、無数の雨粒が存在します。その雨粒をAFが引っ張られてしまう事が、雨天撮影ではありえます。そんな小さな物を、と思われるかもしれないし、一時は私もそう思いました。けれども現実にこうした雨天撮影していると、いつものように撮っているつもりでも、「あっ、ピンが来ていない」と思う事が、10回に1回ぐらい有ります。その原因には、この雨粒ぐらいしか思い当たらないのです。
もう一例、載せます。

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ブログ掲載上、サイズダウンしています。これだけ見れば普通に見えるかもしれませんが、よく見ればピントが来ていません。選手の前を横切る雨粒にピントが来ていることが分かります。

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ゴールキーパーを狙って撮ったつもりが、背後のネットにピントを持っていかれてしまった、という経験、サッカー撮影を長くされた方なら有ると思われます。ゴールネットなんて、直径数ミリにも満たないヒモなのに、それでもピントが引っ張られることがあるということが、現在のAF性能ではあり得ます。雨粒の軌跡は、もちろんそれよりもっと細いのですが、被写体と撮影者との間に無数に有ること、時に光を反射すること、などが要因で、AFがそちらを拾ってしまうことがあります。

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そういえば、真夏の炎天下の人工芝グランドで、立ち上る陽炎にAFが影響され、似たように被写体を捉えきれないこともありました。いづれも、被写体と撮影者の間隔が広いが為に、その空間の影響を受けやすい、ということなのでしょう。だからといって特効薬のような対策は、今の私には思いつきません。そういう事がある、という知識を頭の隅に入れて、ファインダーでしっかり狙った所にピンが来ていることを確認した上で連写する、来ていなければすぐに再測距する、という基本的な事をやる。そして、いつも以上に選手をファインダー内で大きく捉えること。そうすればピントが持っていかれたことが分かりやすい上に、雨粒を相対的に選手より小さくできるから、といったところでしょうか。

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雨も降り方次第ですが、上の画のような状況では厳しいですね。

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雨に日には雨の日にしか撮れない画がある。しかし、雨などの悪条件の下では、思わぬところで足を引っ張られ、それ故に撮影者自身の実力が試されるかもしれない。ピッチ上の選手と同じように。

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Cimarron

ジュニアユース さん
おっしゃる通り雨の日は雨粒にフォーカスもっていかれる場合が時々あります。
なんとか回避できる方法はないんでしょうかね?
例えばAFエリアモードとフォーカスポイント数を変えてみてはどうなんでしょうか?
やっぱり親指AFでこまめに合わせるのが一番ですかね。
悩みは尽きません。
by Cimarron (2011-11-29 13:58) 

ジュニアユース

Cimarronさん、こんにちは。
そうなんです、プレーに集中していると、あれって思う事が何度かあります。最初は壊れたか、と
思うのですが、家に帰って見ると、雨粒にジャスピンだったりして。最初にちゃんと捕捉できれば、
何ら問題なく追従してくれる1D4のAFなんですけどね。
特効薬は、う~ん、基本に忠実に撮る事ぐらいしか思いつきません。

by ジュニアユース (2011-11-30 18:06) 

kotodaddy

雨粒やネット。画像を占める要素としてはごくごく僅かな障害物なんでしょうけど、
それらが被写体の手前にあるってだけで動きモノを追うAI SERVOではAFを
迷わせる大きな障害になりえますね。
私は今回サーキット撮影で高速で走るマシンを追いかけてましたけど、ちょっと
似た様な状況がかなりありました。
今回は個人的にちょっと考えるところがあって、こちらに直線的に向かってくる
マシンの撮影の場合にはAI SERVOのC.Fnで被写体追従敏感度を最速に
上げてみましたが、太陽の光でマシンのボディの一部がキラリと光るだけで
AFロスすることがありました。
雨粒なんかも高速連写の中では微妙に反射率が変わって、「手前でキラキラ
するもの」と化してしまい、それでAFがロスすることもあるんじゃないですかねぇ。
1Dmk3の頃に比べて格段に食いつくmk4のAFですけど、食いつきがよくなった
一つの弊害めいたものとして出るクセなのかなと思ったり・・.
私レベルがジュニアユースさんにモノ言うのは100年早いと分かってはいますが、
ちょっと思いついたことを書いてみました^^;
by kotodaddy (2011-12-04 08:12) 

ジュニアユース

kotodaddyさん、コメントありがとうございます。
kotodaddyさんも望遠レンズで航空機などをお撮りになっていらっしゃいますから、
こんな経験も多い事のでは、と推測いたします。
被写体追従敏感度を遅めにして、まず最初にしっかりAFを狙った所に食いつかせれば、
何とかなるのですが(1D3の時は、それでもダメなことが)、その最初の所で上手くいか
ない事がありますね。これは、より慎重に、というぐらいしか対策はないかも、です。

by ジュニアユース (2011-12-04 19:56)