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なごり雪 [巷の雑感・時の想い]

我が家は五人家族です。そして三人の子供たちは皆、東京の大学に進学しました。長女・長男は東京で社会人となり、既に自分なりの生活を確立しています。次男は紆余曲折の末、地元に帰ってくることになりました。長男は丸五年間、荻窪の住んでいたのですが、考え有って逗子に引っ越すことになりました。その二人の引っ越し手伝いに、東京へ行ってきました。
3月28日早朝に出発して、まずは荻窪に到着。長男の引っ越し荷物を運び出し、次男の居る多摩に向かいます。そこで次男と合流して、次男から長男に渡す荷物を積んで逗子に向かいます。そこまでは暖かで、曇っていても雨には降られませんでした。逗子に着いて一段落したのが夕方。もう全員ヘトヘトです。急遽、安い宿は無いかと探したら、このコロナウィルスの影響でしょうか、横浜市内で素泊まり一人2200円という格安値段のホテルを見つけて宿泊。ここから急に寒くなって、雨が振り出しました。
翌29日早朝に長男は、レンタカー返却と部屋の清掃のため荻窪に戻っていきました。私達は次男の部屋の片づけの為に多摩に向かったのですが、なんと雪! それも多摩地域は大雪とも呼べるレベルで、スタッドレスなんて履いていないレンタカーですから、恐る恐るの運転。そして雪が降りしきる中、せっせと次男の部屋から残った家財道具一式を詰め込んでいたら、頭から足元までビショビショに濡れてしまいました。やっと部屋を清掃して、四年間の住処に別れを告げたのが午後3時頃。高速道路が通常通り走れたのは幸いでしたが、荷物満載のレンタカーでは6時間かかって帰ってきました。そこから荷物を車から下ろす最後の重労働に2時間近くかかったりして、先週末はなかなかハードワークでした。

なごり雪.jpg

引っ越しを経験したことがある方には分かっていただけると思いますが、荷物をどんどん運び出していくと、次第にこの部屋にやって来た時の状態に戻っていきます。4~5年住んだだけとはいえ、その間の思い出が詰まった部屋がそうして最初の状態になっていくのを見れば、まるで時間がさかのぼっていくようです。荷物を片付ける、それは想い出を片付ける、ということなのかもしれません。最後の荷物を運び出してしまえば、親の私達には分からない、この部屋で過ごした人にしか分からない、様々な想いが湧き上がっているのでしょう。息子達が一瞬見せた表情から、それがうかがい知れました。
今年は暖冬の筈だったのに、東京ではもう桜が満開なのに、雪です。それはきっと別れを惜しむ雪なのかな、と思ってしまいました。

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