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夕凪の街 桜の国 [巷の雑感・時の想い]

今日は原爆の日。
65年前の1945年(昭和20年)8月6日、広島に原子爆弾が投下されました。
もちろん戦後生まれの私には、広島から遠く離れた所に生まれ育った私には、身近に被災者も居ず、詳細な知識も無い私には、多くを述べる資格も無いかもしれません。
ただ、ここで一つ、紹介したい本があります。
こうの史代 著 「夕凪の街 桜の国」


夕凪の街 桜の国.jpg


2003年に発表された漫画。「夕凪の街」と「桜の国」第一部、第二部で、合わせて三部に分かれているこの漫画は、全ページで僅か98頁しかありません。私の手元にある文庫本サイズのこの漫画は、厚さは1cmもありません。スラスラとすぐ読んでしまえると思ったのですが、そうではありませんでした。
作者の、何とも言えない優しい画と、それでも重い題材を描いた内容は、行間に(漫画だから画間かな)込められた、言いようもない想いを読む者に与えます。しっかり読んで、そこから得られる想いを整理するのに、私は多くの時間がかかってしまいました。話の内容は、あえてココでは書かないことにします。あとがきで作者は、「このオチのない物語は、三十五頁で貴方の心に湧いたものによって、はじめて完結するものです」と書いています。本当にその通りだと思いました。
広島原爆の話は、もっと重く、深い文献や小説がたくさんあると思います。それからみればこの漫画は、あまりにチッポケに思えるかもしれません。しかし、日本人が忘れてはならない広島原爆の一片は、500円でしっかり感じられると思います。今日、もう一度本棚から取り出し、この漫画を読んでしまいました。




夕凪の街 桜の国


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