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初受賞(追記) [写真・撮影]

前回の記事で、愚息の受賞のことを書きましたが、今回はそれについての私見を、ちょっとだけ書かせていただきます。
この写真を撮ったカメラは、2006年末に私が購入したCANON Kiss DX です。もう5年半前の1000万画素の機種です。デジタルの世界で5年以上前というのは、かなり古い機種と言えなくもない、今となっては携帯のカメラほどの画素数でしかない機種です。そして使ったレンズは、SIGMA 18-50mm F2.8 EX DC です。純正レンズでもなければ、高級なLレンズでもありません。こんな旧型の、低価格の機材でも、フォトコンテストに入賞できる作品が撮れるんだゾ、と言いたいのかと言えば、確かにそれもあります。ただもう一点、撮りたいと思った時に、サッと取り出して撮れる気軽さ、コンパクトさという点も、こうしたスナップ撮影には大事な要素かな、という点です。
愚息には撮影に当たり、面白いな・珍しいな・綺麗だな、そう感じたものをそのまま撮りなさい、と伝えてあります。元より、一眼を手にしてまだ半年の愚息に、意図を効果的に伝える技術などが有るはずもなく、また撮影だけが目的の旅でない以上、常に撮影対象を探して廻っていたわけでもなく、ただその時の愚息の琴線が、ちょっと揺れたと感じた際にシャッターを切ったに過ぎないと思います。スナップ撮影について、どうこう言える私ではないのですが、実はそんな点が大切なのではないか、と常々思ってしまいましたし、その為には、持ち歩くのに苦痛にならない大きさ・重さ、常に手に持って撮影対象を探しているわけではないので、バックからサッと取り出せる気軽さ、そして撮影対象にレンズを向けたときに威圧的にならないコンパクトさ、そういった点が重視されるのではないか、と。
それならば、コンパクトタイプのデジカメの方がイイのでは、と言う意見が出るのも尤もだと思いますし、実際そうされている方々も多いかと思います。ただ私自身が、「撮った」という実感の湧かないコンデジより、多少なりとも設定の工夫ができ、ファインダーを覗いて撮ることで、「意図して撮る」という点を覚えてほしかった、という思いがあって、古いながらもKiss DXを愚息に託した次第です。
カメラを趣味としている者にとって、機材を所有する喜びというのは当然有り、それは高級機ほど高められる点は、重々承知しています。またスポーツ撮影のように、高価な機材を投入しなければ得られない画があることも事実だと思います。ただここで私が言いたいのは、CANONのKissシリーズというと、初心者向け・女性向けというイメージがあると思いますが、実は最小の一眼という点に目を付ければ、こういったスナップ撮影に最も適した機種と言えるのかもしれない、ということです。

掲載誌編集部の了解を得ましたので(サイズダウン版ですが)、今回の愚息の受賞作を以下に載せさせていただきます。

作品名 「退屈な少女」
初受賞2.JPG

撮影データは前回の記事に書いたとおり。RAWで撮っていますが、レタッチは撮ったままの設定で基本的に無し。応募するにあたって、A4プリント用に端を切ったのみで、ほとんどトリミングしていません。

最後に愚息へ
一度の受賞で驕ることなかれ。何枚撮ってもコストのかからないデジタルだから、数多く撮って、たまたま一枚の優れたものが撮れたに過ぎないかもしれない。受賞の順位に関しては、同時応募された作品にもよるだろうし、運も左右するかもしれないので、それは問わない。ただ、複数回の受賞を得てこそ、真の実力者の証と知って欲しい。

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