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サッカー撮影44(卒団・卒業) [サッカー撮影]

この時期、悩ましい受験生の親をさせられている方も多いのではないでしょうか。と同時に、卒業・卒団のシーズンを迎える時期でもありますね。小学生、中学生にしろ高校生にしろ、新しい先に希望を抱くのと同時に、これまで苦楽を共にしてきたチームメイトとの別れは意外にも、当人たちよりも見守ってきた保護者の方が感慨深かったりします。

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以前のブログで、卒団に当たって、それまで一年間かけて撮り貯めた写真を使い、卒団記念の額を作ったことをご報告したことがあります。ちょうど3年前が、愚息1号が高校卒業、愚息2号が小学校卒業にあたり、その際に愚息2号の卒団記念額を作った事を載せました。もちろん実は、愚息1号の高校卒業記念額も作ったのですが、それが上のものです。撮り貯めた写真を全て見直して、選手別に良い写真をピックアップし、レタッチの上でパソコン上で切り抜いて、集合写真共々一覧にしたものです。とにかく手間と時間がかかる作業ですが、少しでも手抜きをすると出来上がった作品のクオリティに影響しますから、パソコン画面と毎日何時間も睨み合いを続けた事を思い出します。その甲斐あってか、愚息1号のチームメイト(とその保護者の方々)皆さんから好評を頂きました。しかし私は、これは失敗作だったと思っています。
どこが失敗だったのか、既にお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、選手のユニフォームがバラバラな点です。公式戦用には正・副2種類のユニフォームが有って、試合に応じて使い分けられるので、その差があるのは当然のことなのですが、練習着の写真を使わざるをえなかった、という点が、私が失敗作と断定する所以です。それはつまり、その子はほとんど公式戦に出ていなかった、いわゆるBチームでずっと過ごした、という証拠になってしまうのです。そんな彼らも喜んで、「コレを欲しい」と言ってくれました。けれど私は、後に彼らがこの額を見て、少しばかり暗い気持ちになりはしないだろうか、もしそうなら彼らに申し訳ない、と後悔しています。これではチームのカメラマンとしては失格だと。
まもなく、愚息2号が中学生年代を過ごしたチームを卒団します。それに当たって私は、今度はそんな失敗作を作らないようにと、昨年一年間をかけて準備してきました。全員が公式戦ユニフォームを着た写真額を作ろう、もしそれが叶わない場合は、全員が練習着の額にしても構わない、と思いました。いわゆるBチームの子達が、公式戦用ユニフォームを着る機会は非常に少ないです。その機会があったとしても、全員が試合に出るとは限らない。チームのスケジュールと使用ユニフォームを聞き出しては、そのチャンスを逃すまいとしました。時にそれは、自分の子(幸いAチームでした)の試合と重なっても、Bチームの撮影を優先させなければ得られないものでしたが、かろうじて全員分を用意することができました。この中学年代は成長が著しい時期で、一年も前の写真と今とでは、かなり容姿の変化があるので使えないのですが、でも何とかそうならず、チーム専属カメラマンとしての使命を果たせたかな、と安堵しています。そうして出来上がったものが、以下のものです。

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サッカーは1チーム11人で行うチームスポーツですが、それは実際にピッチに立つ選手数であって、チームはもっと多くの選手で構成されています。ただ、公式戦ではベンチに入れる交代要員の数も制限されますし、登録メンバーに選ばれたり外されたり、といったことはよくあります。勝たなければその先に進めない試合、結果を求められる試合が、この育成年代にも現実にあります。そんな経験を経て、更に上に飛躍することもできるのでしょう。しかし、です。卒団するにあたって、同学年全員がチームメイトなのです。共に苦楽を経験した仲間なのです。その仲間が、行く先は様々でしょうが、共に飛び立っていく瞬間に差異があってはならない、と思いました。
この額は、3年生23人全員が「欲しい」と手を上げてくれました。製作者冥利に尽きると同時に、チームのカメラマンとしての肩の荷が下りる想いでした。そして公称であれ自称であれ、チーム専属カメラマンとして活躍中の皆さん、貴方にしかこういった額は作れないのです。ぜひ頑張って形にして残してほしいと思います。

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