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サッカー撮影48(背景を考える その4) [サッカー撮影]

サッカー撮影における背景について私見を書いてきましたが、今回で一区切りとさせていただきます。

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ベンチに座っている控えの選手や、応援に駆け付けた保護者一団などが背景に写り込んで来る場合もあるでしょう。これらは動的ではなさそうですが、臨場感を生む効果はあると思います。ただ、共に試合を戦っている控え選手や監督コーチなら良いのですが、ダラ~っと座って見ている保護者や通り過ぎるだけの別チームの集団だったら、緊張感に欠く背景としてマイナスに働く場合も考えられますから、難しいところです。それよりも、動的でもなく、色彩的に目立たないわけでもありませんが、競技場に掛けられたチームや大会名の入った横断幕の方が、その試合の雰囲気を伝える臨場感に繋がるかもしれません。

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競技場内に満ちる雰囲気を表す一番の背景はやっぱり、選手と共に戦い、試合を盛り上げる応援者やサポーターの一団でしょうか。大きな大会・重要な一戦ほど応援するサポーターの数は多くなるでしょうし、それらを背景に利用すれば、主たる被写体にプラス効果を生む確率は高いと思われます。

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しかし、日本代表戦やJリーグの試合ならまだしも、地方の少年団やサッカー部の試合に、背景の多くを占めるような応援者やサポーターが多数写り込む試合というのは、一年を通じて非常に数少ないと思います。そのチームのカメラマンとして一年撮り続けたとしても、見る人の居ない練習試合や、公式戦でも保護者以外は見かけないような、そんな決勝以外の試合が圧倒的に多いはずです。観衆を背にした画は魅力的ではありますが、一般のアマチュアカメラマンとしては他因子的であり、「そうなれば良い」程度に期待しておくのが現実的でしょう。

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背景は、あくまで背景であるべきです。背景からもたらされるのは、プラス・マイナス両面が有って、プラスに作用する場合でも、撮影者の創意工夫や個性の発揮で、如何様にでも効果が期待できますが、そうでなければいっそ、シンプルな背景の方がずっと効果的であったりもします。要するに、良薬にも毒にもなるのが背景だということでしょう。背景を「処理・整理」するのか、「利用・活用」するのか、できるのか。

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さて、サッカー撮影における背景について、ツラツラ書いてきましたが、この辺りで留めることにします。背景の利用の仕方は奥が深いです。撮影者自身の技量や個性、センス(それもサッカー撮影ですから、一瞬のひらめき)、そして工夫や経験などによるところ大です。それらはつまり、撮影者自身の「引き出しの多さ」という、総合的な技量によるものです。今の私の力量では、まあこの程度までが適役でしょう。
そして何より、背景如何を云々する以前に、まずは主たる被写体をしっかり撮れる技術が無ければならない、という事は自明でしょう。

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