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サッカー撮影52(領域拡大) [サッカー撮影]

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以前このブログで、「7Dを使って撮影する場合、領域拡大は使っていない」と書いたところ、何故?とのご質問を受けました。今回はこの点について書いてみたいと思います。ただし、あくまでサッカー撮影においての私見、ということで、「サッカー撮影」カテゴリーにしますので、参考程度に。
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まず、キヤノン機に搭載される領域拡大とは?ですが、AFフレーム1点指定におけるバリエーションで、指定した1点のフレームで狙った被写体を外した時に、隣接するフレームを使って被写体に追従し続ける機能です。指定した複数のフレームのどれかが合焦すればヨシとする、全点自動選択やゾーンAFとは違い、あくまで最初に1点指定のフレームで合焦させないと、動体にうまく追従してはくれません。その意味で私は、AFフレーム1点指定におけるバリエーション、と言っている訳です。
AFフレームは通常、ファインダー内では四角で表示されていますが、これは便宜的なもので、四角いセンサーではなく実際には、線であるラインセンサーの組み合わせによって構成されていることは、ご存知の方も多いと思います。上に、1D MarkⅣと7DのAFフレームの画を載せてみましたが、クロス測距点では通常AF時でも、四角のフレームはラインがクロスしている部分を表しているに過ぎず、そのちょっと外側まで測距部分が有ることが分かるでしょう。実際の使用では、それほど影響は無いかと思いますが、我々がファインダーで見ているAFフレームは、厳密な四角形ではないですね。
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1D MarkⅣと7DのAFセンサー配置図(ファインダー内の見え方)を並べてみたのが上の画です。両機はファインダー倍率が違うので(1D4は約0.76倍、7Dは約1.0倍)、実際には見た目の大きさが微妙に異なるかもしれませんが、ここでは画に対するAFフレームを問題にしているので、作為的に同じにしました。私のサッカー撮影では、縦での撮影が多いので、縦の比較画にしたのはご了承ください。
さて、これを見て気付くのは、測距点の数の他に、両機のAFフレームの大きさです。1D4に比べ7DのAFフレームは一回り大きく思えます。これは、実際の7Dのラインセンサーが大きいのではなく、受像素子の大きさの違い(APS-HとAPS-C)によるものと思われます。つまり、7Dは1D4よりも受像素子が小さいために、同じ大きさのAFセンサーでも、画に対しては相対的に大きくなってしまう、ということでしょう。これは仕方ないことですね。また、AFフレームの配置が1D4の方が7Dよりも密になっている、つまり隣のAFフレームまでの距離が7Dの方が広いことも、上記の理由に加え、測距点の数の違いの影響もあると思われます。
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さて、これらの点を踏まえた上で、両機のサッカー撮影での領域拡大を考えてみたいと思います。以下の2枚の画を用意しました。同日のものではありませんが、似たようなシチュエーションで、使っているレンズは同じ、EF300mm F2.8 L IS USMです。もちろん私が狙っている被写体は、中央の緑色のユニフォームの選手です。
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広いグランドと言えど、選手と選手の体が重なり合うのがサッカーです。手前を横切る選手もあるでしょうし、背後を走る選手もいるでしょう。そのなかで、動く狙った選手にピントを追従させるには、まずは最初にきちんと捕捉しなければ、AI SERVO AFは追従してくれません。私は縦での撮影が多いのですが、中央から一つ上のフレームを指定することが殆どです。この最初の段階で、私は1D4のAFフレームに慣れている為か、どうにも7Dのフレームが大きく感じられるのです。そして先にも書いたように、この四角のフレームから僅かにはみ出たところでもセンサーがONということを知ってしまうと、7Dではどうしても慎重にならざるを得ません。
それでも常に、被写体を適度な大きさで、しかも他のものに邪魔されず捕捉できるのであれば問題ないのでしょうが、単焦点レンズを使っている以上、上記の画のような大きさでもシャッターを切らざるを得ないことは多いのが実情です。また、背景が常に単一面ならば、効果的なのかもしれません。しかし、予測できない咄嗟の方向転換など当たり前のサッカーです。ここで領域拡大まで使ってしまうと、間違った部分にピントを合わせたまま連写、という失敗率が高くなるように思えるのです(私の場合)。
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領域拡大がAFフレームを単純に大きくするものではない、ということは承知しているのですが、動体に対する連続測距での稼働センサー範囲が拡大することではあります。画に対して、1点のフレームが1D4に比べ若干大きい7Dであること、隣のフレームまでの距離が7Dの方が若干長いこと、故に周囲のフレームを含めた領域拡大した面積が、1D4に比べ7Dの方が明らかに広いこと、これが私に7Dでの領域拡大を使用することを躊躇させることの理由です。そして何より、実戦で使用してみて、7Dの場合は領域拡大を使わなくても充分な成果を上げられることが経験できたこと、そうした理屈ではなく実戦で得られた経験によって、1D4では使うけれど7Dでは使わない、という自分なりの結論に達した訳です。これは、7Dの領域拡大が使えない、ということではなく、あくまで私の場合は、という点と、現在の1D4と7Dでは、という点が前提ですが。

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上の作例
7D+EF300mm F2.8 L IS USM
焦点距離 300mm マニュアル露出 シャッター速度 1/1250 絞り F3.2 評価測光
露出補正 +-0  ISO 500  AI SERVO AF  RAW
下の作例
1D MarkⅣ+EF400mm F2.8 L IS USM
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F3.2 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 200  AI SERVO AF  RAW

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現在のキヤノンのフラッグシップ機である1DXでは、AFフレームは更に多くて密になっています。この記事では私が使っている1D4と7Dでの領域拡大の私見を書きましたが、1DX、そして今後登場する機種については、この領域拡大の有効性や使い方は変わってくるのかもしれませんね。

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