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「探偵はBARにいる」 [本・映画・アニメ・詩歌]

もしルパン三世を実写化するのなら(もう既に実写化されてますが)、ルパン役は俳優「大泉 洋」しかいない、と私は思っていました。その大泉 洋主演の映画が、「探偵はBARにいる」です。

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まず、この俳優「大泉 洋」がキライな人にはまったくお勧めできない映画です。これは、彼あっての映画だと思うからです。なので、彼の軽妙洒脱な言動、時にハレンチで、時にシリアスな表情、それら相対する魅力を最大に引き出した映画である、と言い切ってしまいましょう。東直己氏の推理小説シリーズ「ススキノ探偵シリーズ」を原作としているらしいですが、推理作品としての魅力は薄く、かといってアクションシーンがカッコいい訳でもなく、奥深い・人間臭い大作でもなく、思わず涙が溢れるような感動作でもありません。けれど、大泉洋演じる探偵と、松田龍平演じる無口な相棒とのコンビが出くわす事件を、軽いコメディタッチを交えながら、時に真面目に追い続けるストーリーは、なかなか退屈しない映画に仕上がってます。2011年に第一作が造られて好評だったのか、その後2013年に第二作、2017年に第三作が公開されています。ひょっとするとシリーズ化されるのかもしれませんね。

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本音を本人の声でナレーション的に入れながらもセリフは建て前的、そんな手法を盛り込みながら、時にシリアスな表情を見せる探偵(名前は明かされていません)。札幌ススキノの裏通りを颯爽とかっ歩する姿はカッコ良くも、でも話し言葉は軽妙でどちらかと言えば下品な部類。特に大金持ちでも頭脳明晰でもなく、次元大介風の松田龍平の助けが無ければ危ない事多い程度の腕っぷし。でも、決めるべきところはキッチリとシリアス。そんな主演の大泉洋の魅力が詰まった映画です。
確かにそれだけだと、何だかオチャラケた三流映画になってしまいますが、魅力的な女優さん(時に依頼人だったり時に犯人だったり)が絡むことで、ワンランクアップの映画になっているように思えます(それでもB級の域を出ないでしょうが)。一作目の小雪さんの二面性、二作目の大阪弁丸出しの尾野真千子さん、三作目の氷のように美しい北川景子さん、ですね。
肩ひじ張らずに軽~く見る映画で、DVDレンタル店では既に旧作扱いになっている筈ですから、(大泉 洋が嫌いでなければ)お勧めしようと紹介しました。身構える必要は無いですから、見るなら第一作から、ですね。




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