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サッカー撮影115(フットサルの撮影 その5) [サッカー撮影]

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長々とフットサルの撮影について、サッカーと対比しながら書いてきましたが、今回で一区切りです。

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第五に、サッカーのピッチ当たりの選手密度に比べ、フットサルのコート当たりの選手密度の方がずっと濃い事が挙げられます。サッカーのピッチ(105m×68m)は7140平方メートルで11人×2ですから、一人当たり324.5平方メートル。フットサルのコート(40m×20m)は800平方メートルで5人×2ですから、一人当たり80平方メートルです。従って、選手と選手が重なり合うケース、他の選手が手前に・奥に映り込むケースが、サッカーに比べ遥かに多いのがフットサルです。その点をプラスに活かせるかどうかがフットサル撮影の難しさでもあり、醍醐味でもあります。この狙った選手以外のかかわり方については、偶発的な部分も多く、それをあまり気にし過ぎない方が良いかもしれません。まずはしっかり狙った選手を撮る事でしょう。狙いをハッキリさせないと、「フットサルの風景」になってしまいますから、なるべく大きく選手を捉え、狙う選手をしっかり捉え続ける集中力を維持することが必要です。これまで述べたようにサッカーとは大きく異なる環境ですから、即座に会得できないかもしれませんが、何度も撮ってトライアル・アンド・エラーで自分を鍛えていくしかないと思います。

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これまで「サッカーが撮れるからといってフットサルが思い通りに撮れるとは限らない」という点を、その相違を挙げながら書いてきました。しかし、違う・難しいと言っても、試合はありますし、撮らなければなりません。ボールを手を使わずにゴールへ入れることはサッカーと同じでも、違う競技を撮るつもりで挑んでほしい、と思ってこんな長い記述になってしまいましたが、試合が始まってしまえば、狙いはサッカーと同じ、「予測しながらボールを追う・選手を追う」です。

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私はこれまで、選手をなるべく大きく撮ることを勧めてきましたし、このフットサルの撮影でも同様だと思います。ただ、サッカーより選手との距離が近いでしょうから、選手が近づいてくればファインダーから大きくはみ出してしまうかもしれませんが、それでも構わずシャッターを切りましょう。選手が立って・走っている以上、縦で撮る方がより大きく選手を捉えられることは自明でしょうが、こうも機敏な動きを続ける被写体だと、横辺が短くなる縦での撮影は難しい。それよりもまずは、捉えやすい横で良いから、ピントのしっかり合った画を量産することを優先した方が良い結果を招くと思います。幸いなことに、バスケットボール選手のようにはジャンプしませんから。

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サッカーはお上品なスポーツとは言えません。時に激しい体と体のぶつかり合いが、試合にかける選手の闘志を表すことはあります。それはフットサルでも同じです。ただサッカーよりも狭いコートで行われるので、試合中の選手の視野はサッカーよりも狭いと思われます。それはつまり、サッカーよりも比較的近い距離を見ながらプレイしていることを意味し、どうしても選手が下方向を向いている時間が長く思え、プレイ中の選手の表情を撮ることが難しいことを意味します。それでも選手はずっと下を向きながらプレイしている訳ではなく、一瞬でも顔を上げて周りを見る瞬間はありますから、それを狙いたいところです。その瞬間を予想することは難しく、多くの試合を撮って勘を養ったり、連写を使って確率を上げたりする方法しかないと思います。

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フットサルはサッカー協会が管轄する競技とはいえ、撮るにあたっては大きく違う環境であることから、それに対処せねばならないことが多いです。それでも、選手が勝つために全力を出すのなら、撮る価値は大いに有ります。私自身も、年に何回かフットサルの大会を撮りますが、未だその都度苦戦し試行錯誤の繰り返しです。でも、非常にチャレンジのし甲斐があります。このサッカーとはまた違うフットサルが身近に感じられるような方々には、ぜひ撮影に挑戦していただきたいと思います。

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