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EF400mm F2.8 L IS Ⅲ(その1) [カメラ機材]

カメラ店から届いた大きな段ボール箱、それを慎重に開けてみる。もう何度か体験してきたワクワク感。旧型はハードケースに入れられていたが、今回はビニール袋に入ったソフトケースが顔を出す。しかし、そんなケースはたぶん今後は使わないだろう。そのソフトケースを開けてレンズ本体を取り出す。「か、軽い!」。これが最新のヨンニッパなのか、なんと軽いことか。新しいレンズを手に入れた際に必ず行う儀式、レンズを覗いてみてゴミ・チリの有無を確認。まったく何も無い。そして、1DX2にマウントしてファインダーを覗く。何と言ったらよいか、「ヌケが良いという言葉はコレのことか」と言えば分かって貰えるだろうか。従来からヨンニッパを使ってきた眼をもってして、単純な明るさや解像度以上に、まずこの新レンズのヌケの良さに驚いてしまった。
今年のテーマ「軽量化」の大本命、新型ヨンニッパについて、従来使ってきたⅠ型と比較しながらインプレッションを書いてみたいと思います。まず第一回目は、購入経緯から。

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私がこれまでヨンニッパ(EF400mm F2.8 L IS USM)を使い続けてきた経緯は、今年5月の記事で書きましたので、ここで繰り返し書くことは省きます。ただ、私の使っていたⅠ型は大きく重く、持ち出すのに少しばかりの気合を要するようになってきたことは、たぶん私の加齢も関係しているかもしれません。しかし「このレンズでなければ撮れない画がある」という時は躊躇などしていられません。真夏であろうと真冬であろうと、重いカメラバックを引っ張ってサッカー場を巡っていました。
転機はメインボディが、フルサイズセンサーの1DX MarkⅡ(1DX2)になったことです。それまでのメイン、APS-Hセンサーの1D MarkⅣ(1D4)で400mmに慣れてしまった私には、たとえ画素数が2割ほど増えたとはいえ、1DX2+400mmではどうにも短く感じられました。もちろん、メーカーであるキヤノンでしっかりメンテしてもらった1D4が手元にあるのですから、それを使えば事足りるのですが、それでは1DX2を購入した意味が無い。しかも、やはり連写速度、AF性能、高感度耐性、いづれも1D4を凌駕する1DX2の性能を知ってしまうと、シチュエーションによっては1DX2を使いたい時もあります(1D4は今でも現役バリバリですが)。
そこで、1.4xEXTENDERを使うことを考え、従来持っていⅡ型を評判の良いⅢ型に買い替えたのでした。確かに、このキヤノン純正テレコンのⅡ型とⅢ型には性能差が有り、買い替えたことに後悔はなかったのですが、それでも素のヨンニッパ(Ⅰ型)に比べれば画は落ちます。それに加え、私のヨンニッパⅠ型は1999年発売開始モデルですから、最新のレンズと比べれば、開放F値での描写力で劣ります(逆に言えば、ちょっと絞れば現在でも十分使える画を得られます)。それ故、F3.2~F4.0にちょっと絞って撮ることが多かったのですが、1.4xテレコンを使うとなるとそれがF4.5~F5.6になります。これはちょっと暗い(被写界深度も深い)。このEF1.4xⅢ型と1DX2の性能をフルに使いながら、開放F値での描写力を求めれば、自然と新型ヨンニッパへと導かれます。2011年に発売開始されたヨンニッパⅡ型でも良かったのですが、意外な速さでⅢ型が登場。更に、今年10月からは消費税が10%になることが決定。8%から10%へ2%の増税とはいえ、高価なヨンニッパだと安いレンズが1本買えるくらいの価格差になります。それらを考慮して、熟慮して、悩んで、出した結論がヨンニッパⅢ型の購入となったのでした。
時代は確実にミラーレスの方向に行っていますし、1DX2の後継機は出るでしょうが、その先は分かりません。ヨンニッパもEFマウントはこのⅢ型が最後で、RFマウントのヨンニッパに取って代わるかもしれません。しかし多分、いやほぼ確実に、サッカーを今のペースで今後最低5年間は撮り続けるだろうと考えて、思い切った次第です。
2008年年頭に購入した私のヨンニッパⅠ型、丸11年間お世話になりました。その間、使い手に挑戦することはあっても、決して裏切ることなく、相棒として数々のサッカー場を巡ってきました。手元に残しておきたい気持ちが無い訳ではありませんが、下取りに出さないと予算が足りませんし、新型が来れば出番が無くなるのは確実。防湿庫の肥やしにするには惜しいです。キチンとメンテしてきたので、次のオーナーの元できっと活躍してくれるだろう、と思いながら梱包して送り出しました。そしてその数日後に、冒頭の段ボール箱が我が家にやってきたのでした。

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(ずいぶん長いプロローグでスミマセン)

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