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サッカー撮影128(機材の更新 前編) [サッカー撮影]

今回は、サッカー撮影に於ける機材とその更新について私見を書いてみたいと思います。過去の記述と重複する部分も有るかもしれませんが、ご容赦ください。なお、あくまでサッカー撮影に於いてである事と、投入できる予算が過大な方、カメラ関係のコレクターの方には当てはまらないと思いますので、ご留意ください。

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サッカー撮影では、(中学生以上では)68m×105mの広いピッチを縦横斜めに不規則に動き回る選手が被写体です。望遠レンズを駆使し、(MFで撮れる極めて上級者を除いて)優秀なAF性能が要求されます。一般的に言われる写真撮影という分野に於いて、サッカー撮影というのは機材に要求するレベルが高く、よって機材にかかる負担が大きいと言えます。負担が大きいとは、費用が掛かるという意味とイコールです。
誰でも最初から熟練者ではありませんし、豊富な予算が有る訳ではありません。私は、「サッカー撮影に挑まれる方が増えて欲しい」「上手く撮れなかったとしても、やめないで欲しい」「撮り続けて、より満足できる写真を一枚でも多く残して欲しい」と思ってこのブログで私見を書き続けてきました。そこで私は以前、「サッカー撮影を始められるなら、まず最大限の予算を機材につぎ込んで欲しい」という旨の記述をしてきました。それは、「初心者だからエントリー機で」とか「使いこなせるか分からないから、まず安価なもので」といった気持ちで始められた方が、「思ったような画が撮れない」という理由でサッカー撮影をやめられたり、諦めたりされる方を多く見てきたからです。この難解な被写体を撮るに当たって、初心者の方は知識も経験も技術も豊富ではないのですから、機材に頼れる部分は頼って良いと思います。比較的安価なエントリー機では撮れないのか、と言えば、そんなことはありません。ただ上位機に比べて性能の劣る機材を使うのですから、その差は撮影者自身が負うことになります。その上位機から撮影を始めた方は、一段アップした所が出発点となり、成功確率・歩留まり・撮影を続ける率は上がるものと思われます。「そんな上位機や高級機など初心者に使いこなせないのではないか」との反論が出そうですが、現在の日本の一般ユーザー向け製品で、一般ユーザーが使いこなせないものなど存在しません。なにも上位モデルの装備している機能全てを使う必要は無いのです。まず「諦めずに撮り続ける」ことが最重要で、それに幾分かの意欲が加われば、先の知識も経験も技術も相応に備わっていくと思われます。そしてこの状態に至って、「機材の更新」に目を向けるのは自然なことだと思います。と同時に(見方を変えれば)、撮り続けて養った自らの知識や経験や技術の向上、そして更なる意欲に応じて「機材の更新」をするべきだと思います。
誰しも「遠回りはしたくない」「無駄な投資はしたくない」と思っていることでしょう。しかし、カメラというデジタル機器を操っているとはいえ、撮るのは人間です。撮る技術は努力すれば向上します。より良い画を見れば、自分もそんな画を撮りたいという欲望が湧くでしょう。一年前は良いと思っていた画が、今では当たり前と思える眼力が育つでしょう。カメラやレンズも進化していきますが、実は貴方自身の技術や価値観、経験値も向上していくのです。この機材で十分満足している、と思っていたとしても、それは必ずしも永遠ではありません。「遠回りはしたくない」、イヤ歩いた距離が長いほど経験値は上がるのです。「無駄な投資をしたくない」、イヤその初期投資で技術や経験が得られたのなら無駄ではなかったはず。遠回り・無駄というのは、向上心を持って努力する方々にとっては、さほどマイナスではないのです。
以上を前提として、「機材の更新」について考えてみたいと思います。

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上の写真
1DX MarkⅡ+EF400mm F2.8 L IS Ⅲ+EF 1.4x Ⅲ
シャッター速度優先AE 評価測光 シャッター速度 1/1600 F4.0 ISO 800  焦点距離 560mm

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上の写真
1DX MarkⅡ+EF400mm F2.8 L IS Ⅲ
シャッター速度優先AE 評価測光 シャッター速度 1/1000 F3.2 ISO 6400  焦点距離 400mm

サッカー128-4.jpg

上の写真
1D MarkⅣ+EF200-400mm F4 L IS+1.4x
シャッター速度優先AE 評価測光 シャッター速度 1/1600 F4.0 ISO 125  焦点距離 371mm(換算約482mm)

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モバイルバッテリー [日々の徒然]

携帯電話は必須アイテムで、スマートフォンが当たり前の現在、そのスマホの多機能化と共に大画面化も進んでいます。もっとも、スマホがタブレット端末のようにはならないでしょうから、7インチ以上の液晶画面にはなることはないでしょう(2画面化はあるかも)。私も昨年スマホを買い替えたことはご報告しましたが、その多機能化と画面の大きさの恩恵で、バイクに装着してナビとして使うこともあります。ただその場合、バッテリー消費が激しく、一日ツーリングでもたないこともあります。バイクのバッテリーから充電用に線を引っ張ってもよかったのですが、多くの方が既に持っているであろう「モバイルバッテリー」を購入してみました。
我が家族たちは既にそれぞれが持っていますが、私は必要性を感じていませんでした。そんな私の場合、今後も使用頻度はそれほど高くないことが予想されますから、ここは大陸製の安価なもので十分と判断。通販サイトをウロウロしていると、「ソーラーパネルが付いていて非常時にも役立つ、しかもLEDライト付き」との宣伝文句に引かれてポチっとしてしまいました。スマホとの接続にケーブルを別途持ち歩くのは面倒なので(絶対忘れそうなので)、接続ケーブルがモバイルバッテリーに付属している事も条件でした。

モバイルバッテリー1.jpg

しかし届いて見れば、30000mAhだけあって大きく重い。ポチっとする前にサイズを確認しておくべきでした。これはモバイルとは言い難い、持ち歩くにはちょっと避けたい重さです。で、コレはライトも付いているので、あくまで非常用として使うことにして、別途もう少し小さなもの(10000mAh)を持ち運び用にまたポチっと(もちろん、これもケーブル付属のタイプ)。ちなみに、大きい方のソーラーパネルですが、期待してはいけません。朝から夕方まで日に当てていても1/3も充電できません。やはりこれくらいの大きさのパネルでは、受光力(発電力)が少ないのでしょうね(それともパネルの品質の問題か)。自然放電を防ぐ、という意味で考えるべきかな。
2度目の小型のものは私のスマホと比べても、厚みはありますが小さくて、これならバックやポケットの中に入れて持ち出すのに苦になりません。ケーブルも同様に3種が付属していて、私のスマホだけでなく、家族のiPhoneにも接続できます。こうしたバッテリーは消耗品ですし、30000mAhとか10000mAhといっても大陸製の場合は信用性が薄いですが、それでも有るのと無いのとでは大違い。これでスマホをバイクナビ代わりに使って一日ツーリングに行っても大丈夫でしょう。耐久性は今のところ不明ですが、まあ安価なので期待してませんけどネ。
という訳で、よく使うものにはしっかり予算を投入、あまり使わないものにはケチって購入という、いつもの私のパターンでした。

モバイルバッテリー2.jpg


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CANON EOS R3 & RF400mm F2.8 L IS USM 発表 [カメラ機材]

このブログで今年2月に「CANONへの超個人的一考察2(前編)」「CANONへの超個人的一考察2(後編)」という私見を書かせていただきましたが、キヤノンは私の予想より早く、そして勢いよく、ミラーレス化に注力しているようです。某サイトから情報を得てみれば、EFレンズ群をドンドンとディスコンしているようです。市場にはまだ出回っているレンズも有るでしょうが、以下に列挙します(メーカー発表ではない不確定情報を含みます)。

生産終了したEFレンズとEF-Sレンズ

EF-S 10-22mm F3.5-4.5 USM
EF 14mm F2.8L USM
EF-S 15-85mm F3.5-5.6 IS USM
EF-S 18-135mm F3.5-5.6 IS STM
EF-S 18-200mm F3.5-5.6 IS
EF 24mm F2.8 IS USM
EF 24-70mm F4L IS USM
EF 24-105mm F3.5-5.6 IS STM
EF 28mm F2.8 IS USM
EF-S 35mm F2.8 IS STM Macro
EF 40mm F2.8 STM
EF-S 55-250mm F3.5-5.6 IS STM
EF-S 60mm F2.8 マクロ USM
EF 70-200mm F4L IS Ⅱ USM
EF 70-300mm F4-5.6L IS USM
EF 85mm F1.2L Ⅱ USM
EF 135mm F2L USM
EF 180mm F3.5L USM Macro
EF 200mm F2L IS USM
EF 300mm F4L IS USM
EF 400mm F5.6 L USM

2021年中に生産が終了する予定のレンズ

EF 35mm F2 IS USM
EF 300mm F2.8L IS Ⅱ USM
EF 400mm F4 DO IS Ⅱ USM
EF 500mm F4L IS Ⅱ USM

鉄壁とも思えるラインナップを誇ったキヤノンのEFレンズ群がドンドン無くなっていく、ちょっと寂しい感じがします。それに自分の持っているレンズが無くなってしまうというのは、「もう古いよ」と言われているみたいで、それもまた寂しいものです。
ただキヤノンは(私の使っている「EF400mm F2.8 L IS USM Ⅲ」の購入時にも書きましたが)、ミラーレス市場に於いても、先行するソニーをどうしても抜きたいという意欲がアリアリですね。その最中(ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが)、先日キヤノンから「EOS R3」の開発発表と「RF100mm F2.8 L MACRO IS USM」「RF400mm F2.8 L IS USM」「RF600mm F4 L IS USM」の正式発表がありました。

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サッカー撮影を主軸とする私の注目してるのは、「EOS R3」と「RF400mm F2.8 L IS USM」でしょう。R3に関しては詳細なスペック等は現時点では分かっていないので私見は避けますが、いよいよ動体撮影に特化した機種、しかもバッテリーグリップ一体型の機種がいよいよ登場か!と思ってしまいました。まず今年中には登場することでしょう。RFヨンニッパに関しては7月下旬発売予定ということで、フィールドスポーツの定番のレンズを、オリンピックに間に合わせたいのでしょうね。以下にEFヨンニッパとのレンズ構成図を載せます。

R3&RF400-2.jpg


コレって、レンズ構成は同じじゃないか、EFマウントからRFマウントに変更して、ミラーレス用に後端を少し伸ばしただけ?と思ってしまいました(そのため50g増加)。EFヨンニッパにマウントアダプターを取り付けるのと大差無いのでは、と思えば、私の持っているEFヨンニッパⅢが、たとえボディをミラーレスに替えても十分使える、ということかな、とちょっと安心?。怒涛のRFレンズの拡充をしているキヤノンでも、ヨンニッパ&ロクヨンを全く白紙から作るのには時間が足りなかった、まだ発売されて日が浅いⅢ型を転用(?)ということでしょうか。でも、サンニッパとゴーヨンはEFでⅢ型が出てませんから、RFで出る時は大幅な向上があるのかもしれませんね。
もちろん以前書いたように、少なくとも今年中は、私は現行の手持ち機材で撮影に臨みます(予算も無いですし)。ただキヤノンがこうしてミラーレス機とその環境構築に邁進している現状を見れば、今後ミラー機やEFレンズの新製品登場は無いでしょう。俯瞰すれば、まだEFからRFへの移行途上の時期でしょうから、未だ手持ち機材で十分撮れるので、じっくり情報を得て考慮してから動いても良いかな、と思っていますが。
(今の手持ち機材を大切に使います)

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「白昼の死角」 [本・映画・アニメ・詩歌]

正直に自白しますが、私は音楽的センスというのが欠落している人です(キッパリ)。もちろん、カラオケなど行ったことが有りません(キッパリ)。
小学生の時にはそんな事に考えも及ばなかったのですが、中学生になって音楽の時間になると急にトーンダウンしてしまう人でした。合唱なんかトンチンカンな音程の声を出すのでクラスメートから遠ざけられ、楽器演奏などもどれだけ練習してもダメで、「あれは魔術に違いない」と諦めてました。どんな楽器でも、それを扱える人は「天才に違いない」と今でも思っています(キッパリ)。そんな私ですから、中学生の時には5段階評価で常に2でした。高校受験の時に進路指導の先生から、「Y高校を受けるのに、2が有ったんではなあ」と言われてしまい、音楽担当の先生に掛け合ってくれて、私一人のために追試をしてくれました。筆記試験です。音楽担当の先生は、「これで100点近く取ったら、3にしてあげる」との約束を取り付け、筆記試験なら、と猛烈に頑張って(当時)、何とか「3」を獲得したのでした。
まあ、そんな話はこのともかく、音楽的センスは無くても、一時期オーディオにハマっていたことも有って、音楽は聴きます(今は主に車内ですけど)。好きなジャンルは?、とか、好きなアーチストは?、という質問には省略します。そんな私ですが、先日フッとある曲(の歌詞の一部)を不意に思い出してしまいました。

愛しい人よ もう一度振り向き
もう一度この胸で泣きなよ
せめて夜が来る前は
お前の涙を信じよう
都会は明日が見えない
ああ ああ 欲望の街


どうしてこの曲が急に脳裏に蘇ったのかは分かりません。でも皆さんも、そんな経験ありませんか? ずいぶん昔に聞いた曲が急に蘇る、ということ(加齢のせいだ、と言わないで下さい)。で、確か映画の主題歌だったような気が。こうなると、どうしても確かな回答が欲しくなるのは人のサガというやつでしょう。ずっと考えていましたが、現代ではインターネットという何でも調べられるものが有るではありませんか。歌詞の一部でも入力すれば、直ぐに回答が出てくる便利な時代になったものです。そしてこの曲が、1979年のダウン・タウン・ブギウギ・バンドの「欲望の街」であること、角川映画の「白昼の死角」の主題歌であることが分かりました(ずいぶん長い前振りでスミマセン)。
こうなると、当時映画館で見たはずの「白昼の死角」をどうしても再度見たい! 1979年の映画ですから40年以上前です。DVD化されているのか?レンタルDVD店に有るのか?が気になります。案の定、近所のレンタル店に行っても在庫無し。他店を廻っても、見つけることができません。こうなると、見たい・聞きたい意欲が膨れるばかり。隣町のレンタル店に在庫があるとの情報を得て、行ってきましたよ、たった一枚(110円)のために。で、見終えてどうだったかと言えば、ああスッキリ!という爽快感がまず第一。せっかく7泊8日で借りたので、その後もじっくり何度も見てしまいました。

白昼の死角.jpg

さて、以下は私的レビューです(やっと本題)。「白昼の死角」は、高木彬光氏の1960年の小説で、1979年に映画化。実在の事件である「光クラブ事件」がベースらしいですが、戦後間もない日本が経済的に未熟なのを見切って、主人公の鶴岡七郎が次々と繰り出す、法の狭間を狙った詐欺事件の数々を描いています。その主人公を演じるのが(今は亡き)夏木勲(夏八木勲)さんで、角川映画によく出ている俳優さんですね。でもここではバリバリの主演で、真の悪役を見事に演じています。そしてこの映画の秀逸な点は、だいたい悪役というのは最後に捕まるか死ぬかのどちらかで終わるのですが、この映画では最後まで悪のままで終わった、という点でしょう。(今は亡き)天地茂さん演じる検事もカッコイイですが、諭されて改心したように見えて、実は最後まで悪の信念を曲げない。そのある意味での潔い後姿に、宇崎竜童さんの渋い歌声が重なれば、学生だった当時の私には何ともカッコ良く見えた映画でした。勧善懲悪の物語も好きですが、悪と知りつつ悪を貫く、というテーマは新鮮に思えました。「狼は生きろ、豚は死ね」というキャッチコピーも刺激的でしたね。
もちろん40年以上も前の映画です。現代では使われない(使えない)言葉が出てきたり、幼稚で不可思議な表現・場面等も有ります。それに登場人物の多くがタバコを吸うシーンの多いこと(男がタバコを吸うのがカッコイイ時代でしたね)。けれど、この俳優さん達を使って撮り直すことなど二度とできないであろう、と思えるほど、後の大俳優さんが脇役として多数登場しています。今となっては完成度の高い映画作品、という訳にはいかず、もちろん文芸大作や派手な戦闘シーンの活劇ではないので、依って名作とは呼べないかもしれません。万人にお勧めできる訳ではありませんが、私の脳裏にフッと再来したのですから、若かりし頃に強く印象付けるだけのインパクトが有ったのでしょうネ。今回は、懐かしい映画を見た、ということでお許しを。でも、主題歌は今聞いてもイイと思いましたけど(当時の角川映画には主題歌がイイものが多かったですネ)。



「欲望の街」


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