サッカー撮影で、ポートレートという側面で考えてみよう、という前回の続きです。


前回の内容を踏まえて、以下のような条件を付してみました。
・試合中の選手であること
・バストアップまでは無理かもしれないが、ファインダーから体がはみ出るくらい大きく撮る
・トリミングは、あくまで調整程度にとどめる(長辺・短辺とも10%未満)
・サッカー写真らしく、画面内にたとえ少しでもボールを必ず入れる
・基本的に写っているのは選手一人
トリミングで、長辺・短辺ともに10%未満とは、あくまで調整留める、という意味なのですが、例えば下の写真。


これは上記のような条件でDPPにてトリミングしたものですが、原画は下の画です。


原画でも相当に大きく選手を捉えたつもりですが、僅かにトリミングしただけで、ポートレートとして見れる絵になったと思います。
実際にサッカーを撮られていらっしゃる方には分かっていただけると思いますが、先の条件に該当する画を撮るのは、かな~り難しいです。年間3万枚以上サッカー写真を撮る私でも、なかなか。サッカー場では常にそんな画を狙っているのですがネ。
では、そんな写真をご覧ください。






ここ数年は、単焦点レンズでほとんど撮っているので、これぐらいの大きさで撮るには、撮影者と選手の距離が、かなり近くないと撮れません。距離が近いと、選手の動くわずかな距離でも、レンズを振る量は大きくなりますし、それを狭いファインダーで動きを予測しながら追うことを考えるならば、選手を大きく撮ろうとすればするほど、加速度的に難易度が増します。






高画素化がここまで進んだデジタル一眼レフカメラですから、前回載せたように、そこそこの大きさで撮って、後処理でトリミングした方が、はるかに効率よくポートレート風の写真を得られるのですが、それは「撮る」というより「造る」という感じがして、できればトリミング無しで挑戦したいものですね。


まだ、この程度では納得していただけないでしょうか?