サッカーにおいてトラップ(Trap)とは、飛んできたボールを体の一部で受け止めて、そのボールをコントロールして自身の支配下に置き、次のプレイに繋げる一連の動作のことです。選手の身長よりも上方から飛んでくるボールや、一度バウンドして上がったボールをトラップする際に、足や腿だけでなく、胸でボールを受けてコントロールしようとする動作を、胸トラップと言います。サッカーといえば、地面に転がったボールを蹴る競技のように思われますが、実は地面から上がったボールに対するプレイ、こうした胸トラップのシーンも、年代が上がるにつれ多くなり、以前の「サッカー撮影36(表情を撮るために)」でも書きましたが、下を向きがちな選手の表情を撮る機会として有用です。今回はそうした、胸トラップのシーンを集めて載せてみました。



飛んでくるボールに正対し、自分の胸辺りにボールを当てて、自らの足元に落としてボールをコントロールするのが胸トラップですが、敵側選手を背にしていたり、ジャンプしながらの胸トラップだったり、バリエーションはいくつかあります。ただ撮る側としては、ボールの位置が地面より高いために、選手の顔が下向きにならず、よって狙いどころではあります(たまに、ボールと選手の顔が重なってボツ写真になることがありますが)。



こうしたシーンは、瞬時にそのボールを受ける選手を見つけ出して、ボールが来る前にAF駆動させてピントを既に合わせておく必要があります。ライナー性のボールをダイレクトに胸で受けるシーンは、ボールの先回りした予測をしないと撮れないです。一度地面にバウンドしたボールを胸トラップする場合もありますが、こちらはボールの勢い(速度)が無いですから、撮り易いですね。




小学生だとまだ、こうした胸トラップのシーンはまだ少ないかもしれませんが、年代が上がるにつれ、一試合を通じて何回か見られると思います。胸トラップのシーンは選手の顔を撮り易く、またその表情に真剣さ・必死さの表れたものが多いですから、そんなシャッターチャンスを撮り逃がさないよう、集中して臨んでみたいところですね。