単なるアマチュアである私が、今回発表された7D MarkⅡについてドウノコウノ書いてみても、所詮は個人的な感想にすぎないので、今回で最後にさせていただきます。


前回はAF関係について書きました。測距エリアのモードが充実したのですが、この選択が背面のマルチコントローラー周辺にレバーを付けて、倒す度に変更できるようになりました。小さなことですが、コレ、嬉しい変更点です。以前の7Dではやりにくかったですから。


次に連写速度。最高秒10コマになりました。これ自体も喜ばしいことですが、それよりも1D系のように、任意のコマ数を選べるようになった事の方が嬉しいですね。従来の7Dでは、秒8コマと秒3コマの二拓しか選べませんでしたから。
センサーも、約1800万画素から約2020万画素へとアップ。僅か一割ほどじゃないか、ニコンの約2400万画素に負けているじゃないか、との声も出そうですが、APS-Cの大きさでは2000万画素を超えて来れば、まず一つの到達点だと個人的には思っていました。これ以上の高画素化は、使用するレンズをかなり選びます。それにニコンの2400万画素は同じAPS-C規格とはいえ、7D2の22.4mm×15.1mmに比べちょっと大きく(23.5mm×15.6mm)、画素密度的にはそれほど変わらないと思われます。画像処理エンジンも、7DのDIGIC 4から2世代アップのDIGIC 6へとアップ(もちろんデュアル)。実は愚息に渡ったKiss X6i(こちらはDIGIC 5)を撮った時、7Dと基本的に同じセンサーなのに、随分高感度ノイズの差が有るなあ、と思いました。今回の7D2へのモデルチェンジにあたっては、最新のセンサー+最新のDIGICですから、7Dとは5年の歳月の差を期待したいところです。ちなみに、現行のフルサイズセンサー機のみしか使えなかった「Digital Photo Professional 4.0」にも対応とのこと。64bit環境でRAW現像できます。


私が以前このブログでも書きましたが、7Dの一番気に入らない点がバッテリーグリップ。縦での撮影が多い私の場合、バッテリーグリップは必須なのですが、どうにも「角材を持っているかのよう」で嫌い。それが今回の7D2では、5D3のように標準バッテリーを入れる形になりました。これで少しはマシになったかな、と思ってますが、こればかりは自分の手で触ってみないと分かりませんよね。
記録メディアも、7DのCF1枚入れから、1D系と同じCF&SDのダブルスロットになりました。こうした動体撮影機では連写を使う場合が多くて撮影枚数が多くなりがち。しかも屋外使用が多いですから、メディアの抜き差しには気を使います。その点、ダブルスロット化が助けになることは、1D系で経験済。バッテリーグリップ同様、これもユーザーやプロからの声を反映したものかもしれませんが、素直に喜びたいです。


その他にも注目すべき点はあるでしょうが、それはカタログを詳細に見ていただくことで、ここで私が書くのは止めておきます。総じて、1DXで開発採用された機能を盛り込みながら、現状のAPS-C機としての最上を目指し、動体撮影に強みを持たせた機種だと断言しても良いでしょう。発売開始は11月上旬とか。それまでにサンプル画像が多数出てくるかもしれませんが、動体撮影の場合は、撮られた画がどれだけ素晴らしいか、ではなく、そんな画がどれだけ楽に、歩留まり良く撮れるか、という点の方が遥かに重要で、その点を重視すれば、自分の手で触って、自分のフィールドで自分の被写体を追ってみてどうか、でしょう。カメラのキタムラでの予約価格は20万円ちょっと。7Dがそうであったように、7D2もライフサイクルはそれなりに長いでしょうから、ここ暫くは、1DXには手が出ないけど動体を多く撮りたい方の第一選択機種となるような気がしています。