祈る

新年を迎えて、人は祈る

神社仏閣など、およそ縁遠い人でも

足を踏み入れ、手を合わせて、祈る

過ぎ去った一年に満足した人も、そうでない人も



何を祈る?

夢や希望をつかむこと?

幸せになること?

自らの力ではなく、他人頼みに?

ただ手を合わせ、頭を下げるだけで、叶うと思う?



私たち人は、知っている

人間の力の及ばぬものがあることを

古今東西、みんな知っている

心の狭さ、力の無さ、弱さ、無知

自らの小ささを知っている



だから祈る

懸命に努力はするけれど

もしも、自らの力及ばない処へいったときには

どうかお願いします、と祈る

祈るのは、ただそれだけでいい