以前、「最後の試合」というテーマで書かせていただいたことがあります。この「最後」とは、「このチームで最後」という意味と、「現役選手として最後」という意味が有ります。そこで、JFA(日本サッカー協会)が公表している、年代別選手登録者数のデータを以下に引用させていただきました。

まず最も多い第4種とは、12歳未満の小学生選手で(12歳でも小学生なら含まれる)、未就学児も含まれます。年齢の幅が広く、子供にスポーツをやらせる親御さんが増えている現状を踏まえれば、この第4種に属する選手が一番多いのは理解できると思います(少子化の影響で絶対数は減少傾向ですが)。次の第3種とは中学生選手で、僅か3年間しか第3種選手として登録できないにもかかわらず、第4種の9割近い選手登録数が記録されています。小学生でサッカーをやっていたのに中学生になって辞めたり、他競技に映ったりした子もいるでしょうし、中学生からサッカーをやり始めた子もいるでしょう。それらを含めても、サッカーというスポーツを中学生まで続ける子達の多さが窺い知れます。その要因として、中学校の部活動があると思います。全国的に多くの中学校にサッカー部が有り、教育の一部として部活動を奨励し、しかも義務教育期間中であることが、この登録者数の要因だと思います。その根拠の一つが、第2種の登録者数です。第3種から3割近くの減です。第2種に登録できるのも、高校年代の3年間に限られますが、高校は義務教育ではなく、よって部活動を強制しない校が少なからず存在する事、大学受験の為に早々に部活動から退く選手もいる事、などが遠因と考えられます。では、第2種から第1種へ移る際はどうでしょう。登録選手数としては約15%減です。減少数が意外に少なく思えるかもしれませんが、第1種は19歳から39歳ですから、20年という非常に大きな年齢幅があります。3年間と20年間ではかなり違いますから、高校卒業後に大学生・専門学校生・社会人になってもサッカーを続ける子が85%近く居る、とは単純に考えない方が良いと思います。


「最後の試合」というのはどういった場合でも、特別な想いが付加されることは間違いないと思います。それは選手自身にも、支えてきた保護者にも、です。その「最後の試合」の重みを敢えて考える際、上記のことを加味すれば、やはり小学生最終学年の最後の試合・大会よりも、中学生・高校生最終学年の最後の試合・大会の方が、私は「より重い」気がしているのですが、さてどうでしょう。