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ミラーレス機 [カメラ機材]

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以前にもこのブログで書きましたように業界的には、レンズ交換式カメラはミラーレス機へ移行しつつあります。私の使っているキヤノンも、ラインナップにはまだレフ機が並んでいますが、レフ機の新型は「Kiss X10i」が2020年2月に登場して以来、2年半以上も出ていません。EFマウントレンズは2018年9月に発売開始された「EF400mm F2.8L IS ⅢおよびEF600mm F4L IS Ⅲ」まで4年以上も遡らねばなりませんし、その後EFレンズの新型はおろか、ディスコンが進んでいる状態です。
はっきりした時期は分かりませんが、写真というものがデジタル画像に取って代わられたことで、それまでの映像記録媒体がフィルムからデジタルセンサーとなりました。当初は高価だったこのセンサーが、コンパクトカメラから一眼レフカメラまで普及し、携帯電話にもカメラ機能が当たり前となり、APS-Cという古い規格を持ち出してまで普及させた結果、フルサイズセンサーまで普通に存在する今に至りました。その結果、誰でも簡単に、手軽に、写真を撮るという行為そのものが日常で珍しくないほど垣根が低くなっていったことは皆さんご存じのとおり。かつて「ベルビアの色味が好きだ」と言っていた御仁も、フィルムカメラ自体がこうも無くなってしまっては、デジタルカメラに移行せねばならず、それはレコードを駆逐したCDに例える方もいます。そして現在、レンズ交換式カメラにおいて一眼レフ機が絶滅に向かっている、と言っても良い状況だと思われます。
元々レンズを通ってきた光を導くミラーを持たないコンパクトタイプのカメラをデジタル化するに当たって、各社はカメラ背面に液晶モニターを付けて、センサーで受光した画像を表示することで、撮影者に見せてシャッターを切らせていました。それはセンサーが受像のみではなく出力もできるからです。フィルムがセンサーに置き換わったことで、記録・消去・加工・保存の容易なデジタル画像となったことの利便性が第一の大きなメリットとすれば、この受像とその出力を同時(多少のタイムラグが有りますが)に行えるセンサーの利点を活用することが第二のメリットだと思われます。レンズ交換式一眼レフカメラに限って考えれば、フィルムからセンサーに置き換わった段階で、この第二のメリットを生かしてレフ板を排除することを、各社の技術者の方々は当然考えていたはずです。レフ版を無くせば、もっと小型・軽量化が可能になり、ミラーを収めるミラーボックスが無いので、レンズ後端からセンサーまでの距離を短くできて光のロスを減少させ(ショートバックフォーカス化が可能)、結果的に高画質な画像が得られます。しかしその為には大きな障壁があります。それは、ピント合わせ(AF)をどうするか、です。従来の一眼レフカメラでは専用のAFセンサーが有り、そこで独立してピント合わせを行ってきましたが、ミラーボックスを無くすとなれば、(コンパクトカメラのように)受像センサーのみでピント合わせを行わねばなりません。日常のスナップなどの静物撮影主体の場合は、多少ピント合わせに時間を要しても問題なかったかもしれませんが、各社のフラッグシップたる一眼レフカメラからミラーを無くすのですから、ヘビーユーザーを納得させられる性能でないと、易々とミラーレス機を出す訳にはいかなかったものと推察します。ましてや、このヘビーユーザーには動体撮影を主とする方々も多いことでしょうから、たとえ日本の大メーカーにとっても、簡単ではなかったと思います。しかし業界の進化の為にと、多くの労力と時間と費用をつぎ込んだ結果、私の使うキヤノンはEFマウントを捨て新規のRFマウントレンズ群を立ち上げ、EOS Rシリーズを世に出したのです。その先兵となった「EOS R」が2018年10月に登場して、まもなく4年になります。そして昨年末の2021年12月にキヤノンが動体撮影向けとして登場させたのが「EOS R3」であり、今年2022年6月にAPS-Cセンサーを用いた下位モデル「EOS R7」が発売開始されました。

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まもなく私がサッカーを撮り始めて丸20年を迎えます。フイルム一眼レフカメラから撮り始めた私は、この20年の間にプロ機と呼ばれる機材を使うまでになりました。そして現在もサッカーを撮り続けています。今の現状の手持ち機材で十分にサッカーは撮れるし、その画に大きな不満は無いのですが、年間5~6万枚の撮影枚数がこの先数年は続くだろうと考えれば、このカメラ業界の流れを無視するわけにはいきませんでした。ただ私の場合はサッカーという動体撮影が殆どなので、それに見合った機種でないと触手は延びません。たぶん、対岸の火事として傍観者を決め込んでいたと思います。そんなところにキヤノンから昨年末から今年にかけて「EOS R3」と「EOS R7」が登場しました。上記のように、ミラーレス機の最大の懸案事項である動体撮影におけるAF性能、それを克服したであろう機種の登場で、ミラーレス機でサッカーを撮ったらどうなるのか、という興味が湧いて(既にプロの方も使っているようですし)、たぶん私の最後になるであろうステップアップに動いた次第です。

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現在の半導体不足等の諸問題を抱えた状況では、これまで購入してきたような手順(実売価格の安定を待っての購入)では手に入らず、R3は今年3月に、R7は今年6月に予約して、ほぼ同時に7月末に入手できました。メーカーであるキヤノンはR3をハイアマチュアモデルの範疇に置いています。プロフェッショナルモデルと呼ばないのには理由が有ろうかと思いますが、バッテリーグリップ一体型のボディは1D系を彷彿とさせ、「ついにミラーレス機もここまで来たか」との思いを抱いたので購入となりました。APS-CセンサーのR7は、キヤノンとしてはミドルクラスという位置づけですが、7D MarkⅡを手放してから、この換算約1.6倍という点が必要な場合も有って、そして予想より手が出しやすい価格だったこともあって購入に至りました。もちろん、使い慣れた1DX MarkⅡ(1DX2)は併用するため残してあり、私の最後のレフ機となることでしょうから手放すつもりはありません。また、今後ミラーレス機の最上位モデル(R1)の登場が予想されますが、たぶん非常に高価になるでしょうから、私は購入予定はありません。
レンズですが、正直言ってRFレンズを揃える予算が無いので、マウントアダプターを追加購入して、当分の間は手持ちのEFレンズで撮るつもりです。このマウントアダプター(EF-EOS R)って、ホントにタダの筒なのに(しかもケース付き)「1万円以上するのは、ちょっとな~」(これまでEFレンズにお布施してきた身としては)と思ってしまいましたが、しかたないですね。
しかしRFレンズって高価ですね。

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前置きが長くなってしまいました。これからこのミラーレス機導入の話題を順次書いていこうと思いますので、お付き合いいただければ幸いです。

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