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天皇杯 2019 [サッカーあれこれ]

サッカーの天皇杯について、昨年も書かせていただきました。そして今年も、一回戦が我が県で行われました。

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今年も3月から、この天皇杯に出場する県代表を決める試合が続いてまして、(毎年のことですが)1種(社会人・大学生)の試合をずっと撮っています。昨年は高校総体の全国大会が我が県で行われるとあって、日程的にバッティングしてしまったので、この天皇杯の一回戦は撮りに行けませんでした。今年は、5月とは思えないような暑さの中で、我が県代表と兵庫県代表が対戦しました。そして、延長戦までもつれ込んだ試合で、関西の大学の雄に辛勝を収めることができました。次の二回戦ではJ1のチームと対戦できます。その試合後の監督インタビューで、次のような言葉を聞きました。
「ウチの選手の殆どが昼間仕事をしてる社会人で、仕事で疲れた体を引きずって、僅かな時間の練習に精を出しています。大学生なら毎日たっぷり時間をかけて練習できるでしょう。今回そのような強豪チームと対戦するに当たって、『意地を見せろ!』と、試合前にも延長戦の前にも言いました」
それは、同好会のようなチームではなく、社会人となっても上を目指す選手の立場の難しさを言い表しているように私には聞こえました。

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我が県代表は、現在JFLを戦っているチームです。そして、県リーグ・東海リーグ・大学生チームを破って県代表の座をつかんだのでした。そんなチームの選手でも、サッカーだけに専念できる環境では無いのでしょう。それでも、サッカーが好きで、一つでも上のクラスに行きたくて、勝ちたくて、この天皇杯に挑んでいることに監督は「意地を見せろ」という端的な言葉で選手を鼓舞したのでしょう。そしてそれはたぶん、次に対戦するJクラブのプロ契約選手との対戦でも同じ言葉を選手に投げ掛けるのではないか、と思いました。
小学生・中学生・高校生・大学生、そんな学生サッカー選手には、養うべき家族もいないでしょうし、生活を維持するために働く必要もないでしょう。けれど、社会人となってサッカーを続けることは、極一部のプロ選手を除いては、多くの足枷があると思います。それでもピッチに立てば、全力で戦い、一つでも上を目指すします。それは、学生時代にサッカーに没頭した時の純粋な気持ちを持ち続けているからできること、とは言えないでしょうか。

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日本代表の試合がまもなく有ります。Jリーグの試合が毎週行われています。そして、この第99回を迎える歴史ある天皇杯もまた、平行して行われています。いろんな立場の選手が一つの頂点を目指して戦えるのは、サッカーではこの天皇杯しかありません。ぜひお近くで試合が行われるようなら、観戦していただきたいなあ~、と思った次第です。

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(今回は、1DX+EF400mm F2.8 L IS Ⅲ+1.4xで撮りました)

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一億画素 [カメラ機材]

1億画素ですって! デジタルカメラもついにここまで来たか、と正直思いました。

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https://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/gfx/fujifilm_gfx100/
富士フィルムが今回発表した「GFX100」は、フルサイズセンサーよりも大きい43.8×32.9mmのセンサー(フルサイズセンサーに対して面積比1.6678倍)を搭載して約1億200万画素ですって! 1枚が11648×8736というサイズ、非圧縮RAWで16GBのSDに70枚しか入らないって、どれだけ大きな画なんでしょう。扱うにも大変そうですね。でも、「防塵・防滴・耐低温構造」「ボディ内手ブレ補正機構搭載」とのことですから、プロのスタジオ専用モデルでもなさそうで、屋外で手持ち撮影もできそうです。連写速度も秒5コマらしいですし、重量も、バッテリー&EVF装着で約1400gって、キヤノンの1DX2の約1530gより軽いじゃないですか。価格はさすがに店頭予想価格は税別122万5,000円(1DX2の倍以上、でもヨンニッパより安い)ですから、気軽に手が出せるレベルではないにしても、ハイエンドマニアが無理すれば、と想像できる微妙な設定に思えます。こんなモデルは数が出ないので、値落ちは少ないだろうし、ここ暫くは最高画素数のカメラとしてのステータスは維持するでしょう。あとは、レンズがこの画素数に応えられるか、ですね。
巷では、フルサイズセンサーのミラーレス高画素機の噂が出てますが、それが6000万画素や7000万画素であっても、こうなると驚かないですね。世の進化は凄いけど、それをたぶん当たり前のように享受して慣れていく感覚も、何だか怖いような気が・・・

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ヨンニッパ [カメラ機材]

「ヨンニッパ」、それは400mmの長焦点でありながら、開放F値F2.8の明るさを得ているレンズの俗称。数も種類も多いカメラレンズの中でも、それは特別なレンズだと思う。その証拠に、現在そのレンズを販売しているメーカーは、世界中でも数少ない。もちろん現在の技術では、500mmや600mmでF2.8を実現することは可能だろう。しかしそんなレンズには極めて大きな口径が必要で、大きく重く、そして高価になることが予想され、一般ユーザーが「商品」として購入するには、あまりに代償が大きい。このヨンニッパですら、もうその限界価格に近いと思われるのだから。
撮影者が被写体に近づけない場合、長焦点レンズを必要とする。たとえ人よりも大きい航空機や自動車であっても、人より小さい野生動物や鳥などならば尚更、近づけないのであれば長い焦点距離のレンズでなければ、思ったような大きさに撮ることはできない。光量の少ない撮影環境であれば、少しでも明るいレンズが欲しくなる。光量があっても、速いシャッター速度が必要な場合も、明るいレンズが欲しくなる。それに加え、開放F値の小さいレンズほど被写界深度は浅く、故に豊かなボケが得られる。たとえ受像がフィルムからデジタルセンサーに取って代わられたとしても、レンズ選びが撮影者自身の表現の具現化する最たる道具であることに変わりはないと思う。その意味で、ヨンニッパは長焦点距離レンズの孤高の存在なのかもしれない。
私が主に被写体としているサッカー選手は、広いグランド内を縦横に、しかも不規則に動き回る。近づけない以上、長焦点距離のレンズが必須となるが、撮影者と被写体である選手との距離が常に変化している状況では、ズームレンズの方が適している、と以前から思っているし、それは今も変わらない。しかしヨンニッパに代表される単焦点レンズの描写力は、昔に比べれば格段に性能アップしたズームレンズの更に上にある。飛び散る汗、額に張り付く髪の毛、一瞬の緊迫した表情、薄いユニフォームを通して感じさせられる筋肉の張り、それらを克明に描き出してくれるヨンニッパを手にしてからは、たとえ高価であろうと、大きく重くても、未だ私のサッカー撮影におけるメインレンズであり続けている。

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私が初めてこのヨンニッパを手にしたのは、2005年のこと。それまでサンニッパ(EF300mm F2.8 L Ⅲ型)を使っていて、必要に応じて1.4xテレコン(EF EXTENDER 1.4x Ⅱ型)を使用していたが、素のサンニッパの描写力を体験してしまうと、1.4xがどうにも性能をスポイルしている感があり、自然とヨンニッパへと目が向いてしまった。キヤノンのヨンニッパは、1996年に蛍石を使ったEFマウントのⅡ型が発売され、1999年にIS付きが既に発売されていたが、その僅か3年の間に発売されたIS無しのⅡ型の中古を、2005年にネットで見つけてしまったのが発端。その最初のヨンニッパ、当初は高価な投資をした割にはまったくダメダメなレンズだったが、メーカーに調整出してからは見違えるような画を提供してくれた。そして、満を持してIS付きヨンニッパ(Ⅰ型)に買い替えたのが2008年年頭のこと。以来このレンズが10年以上に渡って私のメインレンズであり続けたのは、組み合わされるボディが変わっても、サッカーという競技一筋に撮り続けるにあたって、十分な性能だと信じていたからに他ならない。特に2010年に1D MarkⅣが手元に来てからは、この組み合わせで上手く撮れなければ自分の腕の未熟のせい、うまく撮れたなら機材のお陰、との感が身に染み付いた「私のスタンダード」となっていた。
誰にでも勧められる訳ではないかもしれないが、私のようにフィールドスポーツを主戦場にしている者にとって、一つの行き着くべきところがヨンニッパなのかもしれない。そして私もサッカーを撮り続ける限り、手元にヨンニッパが無くなることはないだろう。

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最後のヨンニッパ


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ミニミニ写真展 2019 [写真・撮影]

銀行のロビーなどを利用してサッカー写真の展示を行うミニミニ写真展のことは、このブログで毎回ご報告してきました。そして今年もやってます。展示していただく銀行さんから好評をいただいているので続けられるのですが、一年間頑張って撮り続けた結果がこうした形になって見ていただけるのは、撮影者として光栄なことだと思ってます。
2011年度(2012年に展示)からですから、今回で8回目になります。今回も丸一ヶ月を費やして、昨年の撮った写真を再度見直して一次選考で約1000枚をチョイス。その中から例年通り、B0サイズ(1456mm×1030mm)のパネル1枚とB3サイズ(364mm×515mm)パネル4枚に使う写真を選んでいきます。この写真選定が一番時間のかかる作業で、しかも出来栄えを大きく左右する作業でもあります。昨年は高校総体の全国大会が当県で行われたこともあって、私の年間撮影枚数は過去最高を記録しましたから、さぞかしその写真が多く使われているだろう、と思われるかもしれませんが、実はその全国大会の写真は全く使っていません。
一昨年から思っていたことなのですが、当県サッカー協会のカメラマンなのですから、当県で行われた試合で撮った写真を使うのは当然として、なるべく当県の選手を載せてあげたい、との私の考えからです。もちろん、他県から我が県にやって来て、素晴らしい試合や熱の入ったプレイを見せてくれたチームや選手も多々ありまし、純粋に写真の良し悪しだけで選定してパネルを作ることも可能です(当初はそうしてました)。ただ、県内各所で展示されることを考えれば、見ていただく方は当県の方が殆どでしょうし、それならば当県の選手を載せてあげた方が親近感や話題を呼ぶと思ったからです。このパネルを作る意義は、年代性別を問わず県内の頑張っている子達の姿を紹介することであって、サッカーの上手い子、強いチームだけが載せられるのとは違うのですから。その為に、主要な大会の準決勝や決勝戦だけでなく、県内の強豪校や名の知れたチームだけでなく、2回戦・3回戦や県リーグ戦などもできる限り撮りに行った結果、8作目にして初めて、この一次選考で選んだ写真約1000枚を県内選手だけで埋めることができました。
2016年・2017年のパネルは、現在はわが県サッカーの聖地に展示され、今でも多くの方々に話題を提供しています。この2018年のパネルも今後は県内各地を廻り、サッカー関係者はもちろん、サッカーに興味のない方々にも見ていただき、多くの話題を提供できればいいなあ、と思っています。それこそが、このパネルを作る意義だと思うからです。


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今月は、「第三銀行 平田町駅前支店」に展示されています。
(三重県鈴鹿市算所1丁目4番1号)

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