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「TOP GUN」 [本・映画・アニメ・詩歌]

決して戦争を賛辞するわけではありませんが、兵器の機能美を理解する気持ちは有ります。久しぶりにレンタルビデオ店に行ったら、懐かしい映画を見つけて、つい借りてしまいました。トム・クルーズ主演の「トップガン」です。

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1986年の作品ですから、もう34年前。いや~トム・クルーズが若い! 当時はCG技術など無かった時代ですから、今見ると映像的に稚拙な点もあります。ストーリー的に凝ったものでもなく、感動作という訳でもないでしょう。しかし当時、映画館で見た私は主人公よりも物語性よりも、F-14トムキャットの空母発艦シーンが未だ焼き付いています。ちょっとググって見ると、

「トップガン (Top Gun)」とは、1969年3月に創立されたアメリカ海軍のミラマー基地にあるエリート航空戦訓練学校のことで、エリート戦闘機パイロットの上位1パーセントのパイロット達の空中戦技を指導するために創られた養成機関である

とのことで、トム・クルーズ演じるマーヴェリックがソコに送られ、鍛えられ、友人の死を乗り越えて実戦に復帰する、といった話ですが、そんなストーリーよりも、アメリカ海軍の全面協力で撮られた空母艦載機の発着艦シーンと可変翼機F-14のドッグファイトシーンが、この映画の最大のウリでしょう。特に映画冒頭のシーンが好きです。
更にこの映画に挿入されている曲が、どれもまたカッコイイ(あくまで主観ですが)。私は確か昔、オリジナルサウンドトラック盤を買った記憶が有ります(今探しても見つからなかったですが)。
1986年度の全米興行成績1位を記録し、若きトム・クルーズを一躍トップスターの仲間入りを果たした作品ですが、34年経った今年、続編として「トップガン・マーヴェリック」の公開が発表されましたが、残念なことに新型コロナウィルスの影響で、公開が延期になったとか。可変翼のF-14に機能美を感じていましたが、残念ながら現在は退役し、F/A-18スーパーホーネットが主流とのこと。そのF/A-18で次世代の精鋭パイロットを育成する教官となったマーヴェリックの話らしいですが、続編が前作を超えられるのか、これは見てみたいものです。









トップガン マーヴェリック


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御霊前 [巷の雑感・時の想い]

人の世は無常。その最たる例が、限りある人の命だと思います。
その喫茶店が開店したのは私がまだ高校生だった頃でしたから、もう40年以上前のことになります。店主(女性)一人が切り盛りする、小さな店でした。その後私は住まいを転々としましたので、その店と疎遠になってしまいましたが、この歳になってまたこの街に住むようになり、懐かしさもあって、時々顔を出すようになりました。相変わらず小さくて、近所の人が常連の古い喫茶店になっていました。その店が今年3月から閉まりました。私も含めて周りの人達は、きっと新型コロナウィルスの影響だろう、と思っていました。しかし実は店主の体の具合が悪く、店に立つ体力が無いことが原因でした。既に末期ガンで、余命宣告もされている、と聞きました。そして先週、この世から旅立たれました。私は訳有ってその訃報を知ったのですが、「お葬式は近親者のみで行って欲しい」というのが故人の残した言葉だそうで、式への参列へは丁寧なお断りの言葉をいただきました。
私もそれなりの歳なので、葬儀への出席経験は一度や二度ではありません。故人の遺志、それまで生きた経緯や交友関係やその時の状況、残された家族の意思や状況等々で、葬儀の在り方が変わって当然だと思います。ただ弔問客が多い大規模になるほど、喪主をはじめとした近親者には負担が大きく、葬儀完了まで慌ただしく、じっくりと個人とのお別れの時間が持てないケースも多く見てきました。最近ではよく目にする家族葬が、それらの対極として出来たのには、私的には納得しています。
「永らくのご愛顧に感謝いたします」、5月末にその店のドアに貼られた閉店を告げる張り紙も、もう随分古くなってきました。今日、その店の前に一人行き、合掌しました。もうこの店のコーヒーもランチも口にすることはできません。去来するのは感謝と惜しい気持ちのみでした。
ご主人を早くに交通事故で無くされ、残された三人のお子さんを抱え、一人でこの店を切り盛りしながら40年以上。その三人のお子さんも皆、成人となりました。多くを知らない私が言う資格はないでしょうが、十分頑張った人生だったように思えます。その死は誰のせいでもありません。きっと、この世での役目を終えたのだと思っています。用意した「御霊前」を渡せなかったのはしかたのないこととして、収めておきます。きっと笑って許してもらえると信じていますから。

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