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「マトリックス レザレクションズ」(The Matrix Resurrections) [本・映画・アニメ・詩歌]

先日久しぶりにレンタルDVD店へ行ってみました。そこで目に付いたのが「マトリックス・レザレクションズ」。懐かしいなあ、新作か?、と手に取ってみれば、主演はキアヌ・リーブスだし、キャリー=アン・モスの名も。これは前作と同じではないか、借りるしかない!と思って、早速自宅鑑賞してみました。
結論から申し上げると、これは前三部作を見たことがある人でないと理解ができない部分が多い。そして前三部作を見た方で好感を抱いている方は、「見ない方が良い」と思います(あくまで私見です)。

マトリックス・レザレクションズ.jpg

(以下にネタバレを多少含みます)。
「マトリックス(The Matrix)」という映画は、キアヌ・リーブス主演の近未来SFアクション映画として、第一作が1999年に公開され、2003年6月に第二作「マトリックス・リローデッド(The Matrix Reloaded)」が、同年11月に第三作「マトリックス・レボリューションズ(The Matrix Revolutions)」が公開された三部作です。いづれも主演はキアヌ・リーブスで、当時は難解で、でも斬新な設定と派手なアクションで話題になりましたので、たぶんご覧になった方も多いのではないでしょうか。私もその一人で、まず(当時として)その映像美とアクションが秀逸。そして現在の人類が生きている世界がコンピューターによって作り出された仮想世界であって、その真実を知った僅かな人類が仮想世界と現実世界を行き来して自由を取り戻す戦いを続ける、といった設定が、その映像美と共に高印象を残した作品でした。主要キャラが三部作とも変わっていない点もまとまっている感が有り、三部とも見て、初めて納得できる物語だったと記憶しています。
さて、それから18年経った昨年末に公開された「マトリックス・レザレクションズ(The Matrix Resurrections)」ですが、まず前三部作を見ていないと理解できない部分が多い。それに確かに主人公のネオ(トーマス・A・アンダーソン)役をキアヌ・リーブスが演じ、トリニティ役をキャリー=アン・モスが演じている訳で、これで否が応でも期待してしまうのですが、18年の歳月は長かった。両者のアクションは往年と比べるべくも無く、その点を他の出演者にゆだねることになるのですが、これが何とも軽い。日本市場を意識したのか、新幹線内でのアクションが有るのですが、必然性を感じられず。前三部作の持っていたダークだけれど重厚な感じや難解なセリフなど、引き込まれるような奥行き感が無い。ただ難解で説明不足。だって、ネオもトリニティも実はマシーンに繋がれたままで、前三部作の内容はネオ(アンダーソン)が仮想世界で作ったゲームの内容だった、ってあんまりでしょう。まあ、そんな前作の一部否定しないと続編が作れなかったのは理解できるところもありますが、私は一回見れば十分で、たぶん見直すことも無いでしょう。かえってコレを見て、前三部作をもう一度見てみようかな、と思ってしまった次第です。



公式予告編


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