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カタログ [巷の雑感・時の想い]

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昔、初めて自動車を買った時のこと。ディーラーで貰ってきたその車のカタログを、枕元において寝る前に何度も眺めていた。契約してから納車までの日々、毎晩カタログを眺めては、端から端まで読み、運転席に座る自分の姿を想像し、どこへ行こうか、誰をまず乗せようか、などと夢を膨らませ、毎晩指を折って、その日が来るのを待っていたことを、記憶している。
デジタル一眼レフカメラを買おうと思いたった時、近所のカメラ店で貰ってきたカタログを、毎晩凝視していたことを思い出す。掲載されている素晴らしい画が、自分の手で撮れる期待にワクワクしながらも、解説文を100%理解できないもどかしさを感じたり、それゆえ、本当にこんな高価な物を買ってよいのだろうか、後悔しないだろうか、などと不安な気持ちも有ったことを思い出す。
興味や購入意欲のある人に向けては、重要な宣伝媒体なのかもしれないカタログは、実はそんな人へ夢や希望を届ける媒体であったりもする。ゆえに、気が付いた時にフッと手に取って見られて、寝転がって見られて、家族や友人に「こうなんだって」と指を示すことができる、紙媒体のカタログは重要だと、今でも思っている。ところが、今の世の不景気で、経費節約のためか、インターネットの普及のせいか、こうした紙のカタログは重要視されなくなってきているように思え、ちょっと寂しく感じる。確かにメーカーのホームページに行けば、知りたい情報はいくらでも得られるし、メーカーも随時更新・追加・修正できるので、便利なのは間違いない。ただどうも、画面で見るカタログは情報であって、あの紙のカタログを見て得られるワクワク感は、無い。
こうしてブログを書く時も、「アレはどうだったっけ」とちょっと調べたりする場合、まずはネットで検索してみる。それが最も早く、効率的だと思うからだが、一昔前なら、カタログや書籍を引っ張り出してきて探す、ということをしていた。無形である知識や情報を得るために、ある意味無形で無機質なネットから得るというのは、理にかなっているかもしれない。けど、実際に手にとって楽しむ物に想いを馳せるのなら、やっぱり手に取れるカタログの方が良い、と思う私は、やっぱりアナログなんだろうなあ。
今ここに、キヤノンのカタログがある。カメラのカタログは一機種一種類だが、レンズカタログは毎年発行されるので複数冊あるのだが、一番古いものは2002年11月発行のもの。これを見ていた頃は、白いレンズなんて到底手にできない憧れ、であったはずなのに、などと苦笑してしまった。そんな過去を思い出させてくれるのも、保存でき、手に持って眺めて見れる、紙のカタログの良さなのかもしれない。





ついこの前、1D4を無理して買うために、手持ちレンズを下取りに出したというのに、また物欲に負けて手を出してしまいました。7D修理の際に、ウチの防湿庫も随分寂しくなったなあ、なんて覗きこんだのがいけなかったかも。
詳しくはまた後日、ゆっくりと。

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おおぬま ゆうじ

お久しぶりです
北海道のおおぬまです

毎日拝見しておりますよ!

カタログのお話
とても共感出来ます(笑)
枕元に置いて、何度も凝視したし
今でも、当時の綺麗なままのカタログを保管してます
そして、それを時に眺めて、ノスタルジーに浸ったりしてます(^^ゞ

確かに、最近の紙面のカタログは紙もペラペラでページ数も少ないものが多く
ちょっと寂しいなぁと思っていました
エコではないと言われてしまえば、その通りなのですが
私としては、昔のように豪華なカタログというものに
商品と同じくらい愛着が湧いてしまって仕方有りません

お?
ニューレンズですか!?
良いですねぇ、もしかして望遠と真逆をいくフィッシュアイとか?(^_^)
それにしても、サンニッパ、ヨンニッパもお持ちで羨ましい限りです~
宝くじでも当たらん事には・・・私には手が届かず(T_T)
by おおぬま ゆうじ (2010-11-10 20:24) 

rawmaterial

パッケージからするとフィッシュアイのAT-X107DXでしょうか?
それともEF-S15-85やSIGMAの標準ズーム+望遠ということでAT-X840D
でしょうか?
何れにせよ御購入おめでとうございます。

私は1D4購入時に下取りとしてAT-X116PRO DXを手放してしまいましたが、
40Dや7Dと組み合わせた時の描写は、上手く言えないんですが透明感というか
清涼感があってすごく好きでした。
by rawmaterial (2010-11-10 21:35) 

kotodaddy

ジュニアユースさんと言えば、キヤノン純正珠玉の長玉を擁してフィールドの一瞬を
切り取ってくるというイメージが強いので、サードパーティー製レンズに手を出されると
言う部分で個人的にちょっと驚きですが・・(笑)。


by kotodaddy (2010-11-11 07:36) 

ゆすはら

私もカタログ好きです。
カメラ、電化製品、自動車、スポーツウェアなどついつい集めてしまいます
by ゆすはら (2010-11-11 13:10) 

ジュニアユース

みなさん、コメントありがとうございます。

おおぬま様、お久しぶりです。
北海道は、もうかなり寒いでしょうね。おっしゃるとおり、最近のカタログは随分薄くなってきました。1D2よりも1D3の
方が、そして1D4はもっと薄く。その分、キヤノンHPで、AF解説書なるものが公開されたりして、紙カタログへの比重
が、だんだん少なくなっていくことを感じ、また寂しくも思いますね。

rawmaterialさん、こんにちは。
トキナーレンズは、私としては2本目(銀塩時代を含めると3本目)です。悪い印象は無いトキナーですが、ちょっと
最近のデジタル対応に遅れた感がありますよね。
しかし、おおぬま様といい、皆さんなかなか鋭い読みですね。

kotodaddyさん、こんにちは。
もちろん、純正が好きです(笑)。でも、サードパーティ製レンズも、振り返って見るとけっこう使っていたんですよ。
純正は、やっぱり安心感とリセールバリュー、そしてボディ共々修理や調整ができるとこと、、サードパーティ製は純正に
無い魅力、といった点が良い点でしょうか。

ゆすはらさん、こんにちは。
昔から、いろんなカタログを私も集めていました。ジャンルごとにファイルしたりしてね。でも結構重くて、場所も取るので
今はかなり整理しています。それでもたまに取りだすと、当時のことを思い出したりして。

by ジュニアユース (2010-11-11 22:44) 

kuni8686

キヤノンの昔のカタログ、私も保有しています。今手元にあるのは、1998年12月発行の物。
この頃は、やはり私もLレンズを初めて買ってみようか・・と考えていた時期。当時のこのカタログには
EF100-300F5.6LやEF200 1.8L USM、EF300 F4L(IS無し)なんてレンズが現役で記載されています。
あらためて当時のカタログを見ると、なんだか懐かしいですね。私も何度も何度もカタログを見て研究する
タイプでした。で、いちばん最初に買った「L」がフジヤカメラのセールでとびきり安くなっていた、EF300 F4L(IS無し)
でした。新品価格¥65,000程で購入した覚えがあります。これをEOS55(銀塩)につけて撮ってました。
購入後まもなくカタログから消え、生産終了となりましたね。
おっ、Tokinaですね。私もいろいろ買って試しました。無骨で重かったですがしっかりしている印象がありますね。
80-200F2.8を使ってサッカー撮っていましたが、AFが追いつかないのでEF70-200F4Lに変えました。
最近Tokinaも再び人気が出てきたようですね。コストパフォーマンスが高いからでしょうか?
私もTokinaの広角に興味があります。
by kuni8686 (2010-11-13 00:06) 

ジュニアユース

kuni8686さん、こんにちは。
やっぱり自分が所有していた物のカタログは、残しておきたいと思って、私もファイルを作って保存して
います。でも引っ越しでかなり行方不明になってしまいましたが、それでもそんな昔のカタログを開くと
あの当時の想いを思い出したりしますから、自分には貴重なものだと思っています(他人には、ただの
ゴミかもしれませんが)。そんな紙のカタログは、やっぱりこれからも残して欲しいですよね。


by ジュニアユース (2010-11-13 00:25)