ファイティング・スピリット [サッカーあれこれ]
インターハイ（高校総体）の各都道府県代表を決める試合が、現在各地で行われていることと思います。もちろん、私が主に撮っているサッカーは、それらの各種競技の一つに過ぎないのですが、この大会をもって現役を引退し、大学受験に備える子達もいて、「最後の試合」となれば意外な（と言っては失礼かもしれませんが）ジャイアントキリングが起こることがある、とこの前書きました。
我が愚息も高校３年生で、半進学校であるために、レギュラーメンバーの中にも、この大会を最後にする選手が何人かいます。そういった選手が一人もいなければ、「また次があるさ」なのかもしれませんが、最後とする選手がいる以上、「コイツと一緒に試合ができるのも最後かも」との想いがチームメイトに浸透するのは、実は素晴らしいことだと思います。この高校入学から二年以上一緒にサッカーをやってきて、このチームになって試合をするようになって半年以上、「チームを離れるアイツらのために」と団結心を強く持つことが、実力以上の結果を結ぶことがあること、それを私は今感じています。
一次トーナメント初戦を、辛くもPK戦で勝ち上がった後、無難に二次リーグ戦に進出。そこで実力上位校と思われるチームを幾つか撃破して、グループ一位で決勝トーナメントに進出することが、昨日決まりました。十年以上我が県の高校サッカーを見てきた私の眼には、決して技術的に高いチームでも、目立つ選手がいるチームでもなく、チームとしての団結力と集中力だけでここまで来た感があります。それは、ファイティングスピリットと呼んでも良いでしょう。戦わなければ、戦う気持ちが無ければ、勝負に勝つことなどできないのです。
試合は勝者と敗者を決する勝負の場。個人競技であれ、団体競技であれ、これまで培ってきた技術に加えて、このファイティングスピリット無くては、勝ち上がることなどできません。それが勝負の厳しさであり、それを学ぶためのスポーツであるべきです。我が愚息２号にしても、幼稚園からサッカーを始めたとはいえ、とりたてて名のある選手でもなく、途中大事故に遭ってサッカーを断念する直前まで行ったこともありました。それが現在、チームを鼓舞し、仲間に支えられ、共に全力で戦う姿を、私にファインダー越しに見せてくれています。正直に言って、このチームがここまでやってくれるとは、戦前は思っていませんでした。トレセン選手などを抱かえるチームに対し、チームとしてのファイティングスピリットを全面に出した結果です。先にも行ったように、技術的に秀でたチームではありません。ここから先の難敵には、スピリットだけで勝てるようなことはないでしょう。でも私は、身近で、ファインダーを通して、このチームの戦うスピリットを強く感じながら、レンズを振っています。そしてそこに、感動すら覚えるのです。
親バカでしょう。こんなサッカー後進県での予選リーグ、全国的に見れば幼稚なサッカーなのでしょう。日本代表を頂点とするサッカーピラミッドから見れば、すそ野のサッカーに違いありません。けれど私は、そのすそ野に立ち、サッカーを撮っていて本当に良かった、と心底思っています。そして親バカになれたことを、愚息に心から感謝しています。
（このブログに何度かコメントをいただいているkin_gyoさんが、遠方からわざわざ応援撮影に来ていただきました。この場を借りてお礼申し上げます。）
ジュニアユースさんこんばんは。
突然お伺いいたしまして失礼いたしました。大切な試合を前に「一緒に撮影を」などと無理なお願いをいたしましたが、承諾していただきありがとうございました。２号さんのファイティング・スピリットが先制点、追加点の起点に（ダメ押し点も左サイドからの崩しだった！？）なったのをみて感動しました。決勝トーナメントの活躍を期待してます。
by kin_gyo (2015-05-18 22:27)
kin_gyoさん、こんにちは。
先日はありがとうございました。お会いできたのに、満足に話す時間も取れなくてすみませんでした。
昨年のチームに比べれば、技術的には落ちるかもしれませんが、団結力とスピリッツでここまで来ました。
決勝トーナメントでも、思い切りやってほしいと思ってます。
by ジュニアユース (2015-05-20 22:44)
感無量の記事です！
悔いのない、高校サッカーを、そしてオヤジカメラマンを！
by 副将 (2015-05-20 23:50)
副将さん、こんにちは。
ハイ！ 悔いの残らぬよう出し切ってほしいです。
もちろん私も！
by ジュニアユース (2015-05-21 11:00)
ジュニアユースさん、お久しぶりです。すっかりコメントをご無沙汰しており申し訳ありません…。
現役を退く時期等の点でサッカーとは事情が異なるかもしれませんが、野球でも「あれ？」と思うチームが予選を勝ち抜いて県内の二次戦に進出することがあります。
そんなチームは勿論ミスも多かったりしますが、実力だけで勝ち上がってきたのではない何かを感じさせるチームで、
ファインダー越しにも強く惹かれる、光るモノを持っています。
自ずとレンズを向ける機会も増え、撮影枚数も増えますね。
全国大会もいいですが、「すそ野」かもしれない予選で目にする選手たちのひたむきさこそ写真に残したいと思います。
サッカーを撮り続けてきた冷静な目線と、アクシデントを克服してこられた息子さんとその仲間たちを見守る親御さんの熱い思いの両方を感じ、
遅ればせではありますが、コメントさせていただきました。
by photomoments (2015-05-22 06:37)
photomomentsさん、お久しぶりです。
ブログを拝見すると、相変わらずキレの鋭い画連発で、刺激＆参考になります。
マスメディアやプロは目を向けないのかもしれませんが、この「すそ野」で感じるものを撮る、
それもアマの特権であり、協会のカメラマンを任されている使命でもあるかもしれません。
そう感じながら、最後まで撮り続けようと思っています。
by ジュニアユース (2015-05-22 22:02)
ご無沙汰しております
二男さんの高校頑張ってますね(^^)
全力でプレーできるようになってよかったと心から思います。
今週末 悔いのないように、頑張って欲しいですね
by yusuhara (2015-05-25 11:24)
yusuharaさま、こんにちは。
予想外の展開になってます。私の休みが追い付かない！
でも、親バカができるのも、あと僅かですから、がんばります。
by ジュニアユース (2015-05-25 22:10)