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メダル [サッカーあれこれ]

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四年に一度のスポーツ界最大のイベント、オリンピックが閉幕しました。今回はイギリスでの開催とあって時差もあり、引越作業の傍ら、眠い目を擦りながらも気になって、連日テレビ観戦を続けていましたが、それも終わってしまいました。この後は、見逃したシーンや見どころシーンを見直すには好都合な「総集編」を各放送局で流してくれるでしょうから、それもまた楽しもうと思っています。
オリンピックは国の代表として戦う大会です。そしてその結果は、獲得メダル数という形で表されることが多いです。今回のオリンピックでの我が国は、金7個・銀14個・銅17個の計38個という成績でした。前回の北京オリンピック(金9個・銀6個・銅10個)を大きく上回り、過去最多だったアテネオリンピックでの37個(金16個・銀9個・銅12個)を超えました。ただ、金メダルの数が減ったことを指摘する声もあります。だいたい、3位よりも2位、2位よりも1位の方が取り難いのですから、獲得メダルとしては銅よりも銀、銀よりも金の方が少なくて当然、とも思いましたが、しかし供給されるメダルは3種ともほとんど同じ数なので(競技によっては銅メダリストが複数の場合があるので、金&銀より銅メダリストは多いでしょうが)、今回の日本の獲得メダル数のようにならない場合もあるでしょうね。下に、今回の国別獲得メダル数の一覧表を載せましたが、上位国はやっぱり、銀や銅より金メダルが一番多い、というようになってます。それだけ強い選手・強いチームを多く擁している、という証なのでしょうね。
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さて、私の注目しているサッカーですが、男子は下馬評的には大したことは無く、優勝候補筆頭のスペインに続いて2位で予選通過できれば御の字、もしそうなったとしても、決勝トーナメント初戦でこれも優勝候補のブラジルと当たるだろう、という期待値の低いものでしたが、これが初戦のスペイン撃破から快進撃。44年ぶりのメダル獲得か、というところまで来ましたが、結果は皆さんのご存知の通り、惜しかったです。23歳以下という制限のある男子サッカーでは、四年に一度のオリンピック出場は、普通は人生で一度きり。リベンジの機会はほぼ無いですから、結果はともかく全力を出し切って欲しいと願っていました。それが前回の3戦全敗から、15日間で6試合も、しかも試合会場が毎回変わるという厳しい日程の中、我々を熱くする戦いぶりを見せてくれた結果の4位は、たとえメダルは無くても、充分に賞賛に値すると思います。勝負なのだから、プロなのだから、結果が大事という意見も有って当然だと思います。けれど、1個のボールを巡って90分間汗を飛ばして走り続けた彼らの姿に、普段サッカーに興味のない方に何かを感じていただけたなら、メダリストと同等の価値が有る、というのは言い過ぎでしょうか。
では、女子は。優勝争いに加わるとの事前予想通り、出来栄えの波は多少あったにせよに、決勝戦までコマを進めてくれました。この大舞台ですから、事前予想通りに事を運ぶこと自体が、真に実力のある証左。そして迎えた決勝戦。日本では考えられない8万人を超える大観衆のウェンブリースタジアムで、ホンの僅かに手の届かなかった金メダル。でも私は、この試合終了ホイッスルから表彰式までの彼女たちの態度・表情に感動しました。悔しかっただろう、悲しかっただろう、後悔する気持ちもあったかもしれない。けれど彼女たちは、共に力を合わせたチームメイトと抱き合い、勝利した相手を讃え、そして表彰台では満面の笑みを見せてくれたではありませんか。全てを出し切った後の清々しさ、その素晴らしいアスリート姿に感動しました。
サッカーだけではありません。オリンピックという大舞台に挑む選手は、志半ばで去って行かざるをえなかった多くの選手想いを背負い、金メダルを目指します。そこには打算も勘定も無く、筋書きも無く、それ故ドラマが生まれ、感動を届けてくれます。3位より2位の方が、銀メダルより金メダルの方が、良いに決まっています。勝負の世界では勝者より敗者の方が多いのですから、時に過酷な結果になることも多いでしょう。けれど私たちは、世界が、社会が、人生が、勝者や強者だけのものでは無いことを知っています。「銀」という漢字は、「金より良い」と書きます。「銅」という漢字は、「金と同じ」と書きます。拍手をもって、ありがとうと言いたいです。

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