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サッカー撮影133(単独vs絡み その3) [サッカー撮影]

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前回は一枚の画に一人の選手しか写っていない「単独」について書きました。今回は一枚の画に複数人が写っているが、「絡み」とは言えない画について考えてみたいと思います。

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サッカーがチームスポーツである以上、主たる被写体の他に相手選手やチームメイトが写り込むのは普通です。ただ、その他選手が完全に背景の一部になっているような写真はここでは除きます。撮影者が狙う選手のプレイに関与して、プラス効果を生む他選手の映り込みは、「絡み」ほどではないにしても、サッカー写真らしい撮影者が欲しい画でしょう。掲載の画はどれも、主たる被写体(撮影者が狙った選手)の前や後ろにチームメイトや相手選手が写り込んでいますが、身体的接触はありませんから「絡み」とは言えないでしょう。この「プラス効果を生む他選手」というのは難しく、別に表情(顔)が撮れている必要は無いのですが、たとえば目を閉じていたり、緊張感の無い表情だった場合は、プラス効果を生んでいるとは言い難いですね。

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この場合、もちろん主たる被写体にしっかりピントを合わせれば、写り込んだ他選手は(条件にもよりますが)被写界深度から外れる場合もあるでしょうが、むしろそれは主題をハッキリさせる効果は出ると思います。それに、写真としての奥行き感を表すのに加担している、とも言えると思います。単独の場合は狙った選手にしっかりピンが来ていることを確認して連写すればよいのですが、この程度の複数選手の映り込みでも、試合中のサッカー選手は複雑な動きをしているので、思った所にピントが来ない場合もあります。その点で、前回の単独よりは撮影の難易度は上だと思われます。

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ただ、サッカー撮影をしている方にはお判りでしょうが、これらの写真は単独写真の延長線上の範疇にあります。一人の選手を追いかけ、シャッターチャンスをうかがい、そして狙って切り撮った結果だとしても、狙った選手も前後に入って来る味方選手や相手選手も、不規則な動きをする動体です。偶発性を完全に排除することはできないでしょう。しかし大切なことは、前後に入って来る味方選手や相手選手に惑わされることなく、狙う選手にしっかりピントを追従させて撮ることです。そして狙った選手以外の人物がファインダー内に入り込んできた時に、画としてどのような効果を生むのか、主たる被写体に対してどのように作用するのかを知識として持ち、経験を蓄え、価値を判断できる冷静さを持つことは重要だと思います。私はチャンスと見れば、5連写でも10連写でもしますが、無価値と思えば連写中でもシャッターボタンから指を離します。

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kin_gyo

こんにちはジュニアユースさん

自分は絡みのない単独写真であってもこのパターンは好きです。
6枚目と最後の画のように前後に選手がいて、囲まれているプレッシャーの中で
プレーしている感があるのと、奥行き感が出るからです。

そうは言ってますが、私が簡単に撮れる画ではないです(笑)
by kin_gyo (2022-02-17 16:14) 

ジュニアユース

kin_gyoさん、こんにちは。
複数の選手が入り込む写真は、ピントをどこに持って行くか、持って行かれてしまうか、が重要ですよね。
広いピッチを動く選手を撮っているですから、奥行き感が出るのが当たり前のように思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、意外とそれが難しかったりしますね。

by ジュニアユース (2022-02-19 10:51)