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サッカー撮影106(守りのズーム・攻めの単焦点 その4) [サッカー撮影]

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「守りのズーム」というテーマで書いてきましたが、ここらで中締めです。
サッカー撮影が試合中の選手を撮ることであれば、それは人物撮影です。人物を撮る際にどうしても、足の先から頭の先まで、体全体を入れた画を撮りがちです。それが悪い訳ではありません。特にチーム撮りをしている方には、選手の体の一部がはみ出してしまうような画ではなく、全身の画が必要な場合も多いことでしょう。ただ私はこのブログで、「できる限り大きく撮る」ということを勧めてきましたし、「サッカーをやっている風景にしてはいけない」とも書いてきました。そこまで小さくなくても、ファインダー内でそこそこの大きさに撮れていれば良し、とする考えは、「守りに入っている」とは言えないでしょうか。試合中の選手の必死の表情、真剣なまなざし、体全体から発する躍動感、飛び散る汗、ユニフォームの下から垣間見える筋肉、そういったスポーツ写真として大切な部分を薄めている、とは言えないでしょうか。
ズームレンズを使っているから、そうした引いた画が撮れるのであって、その根拠が撮影者のマージンを取るような消極性に由来しているならば、それは惜しいと思います。逆に、必要な画を撮りたいがために動く選手に相応してズーミングを駆使することは、撮影者の積極的な意図を感じます。

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サッカーの試合で、特に強豪チームと対戦した場合、相手に押し込まれ、守りの時間を長く強いられることがあります。試合は勝負ですから、まず負けない事を考えることは愚策ではありません。けれど必死に守っていても、カウンターチャンスを逃すまい、という意識を秘めた守りであるべきです。積極性を秘めた守りでなくてならないと思います。「守りのズーム」とは、「守ることもできる」という意味なのです。「守ることもできる」ということは、「攻めることもできる」ということを含んでいるのです。

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(今回も、掲載画像は全てズームレンズで撮ったものです)

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