Egypt(前編) [異国・旅・旅行]
この「異国」カテゴリーは、愚息1号が旅した先で撮った写真を紹介するものですが、今回はエジプトです。
愚息が行ったのは昨年8月。夏休みを利用して、バックパッカーとして訪れました。親としては、「なんでまたこんな政情不安の時期に」と思ったのですが、どうしても中東を見てみたかった、とか。相変わらず、私が行った(撮った)わけではないので、写真の説明はできませんが、日本からはるか離れた地の雰囲気を感じていただければ幸いです。
写真は全て、Kiss X6i+TAMRON 17-50mm F2.8 VC です。
サッカー撮影61(漁) [サッカー撮影]
漆黒は逃げ去り、群青色から澄んだ青へと変わった空を見上げる。
今日も快晴だ。煌めく波間が目に痛い。
いつもの手順で愛船に火を入れれば、いつもの声で答えてくれる。
波の無い小さな湾を静々と進む。
焦ることはない。小さな灯台が見えたら、エンジン全開だ。
さて、今日はどうだろう。狙った獲物は取れるだろうか。
もちろん大漁ならば言うこと無し。だが駄魚ばかりではたまらぬ。
昨日、思案の末に仕掛けた網の元に静々と近づく。
この足下の数メートル、数十メートル下には必ず居る。
俺が狙う獲物は必ず居るはずだ。
船に付けたモーターで、一気呵成に網を引く。
昔の人力とは違うが、この時の緊張感は同じだ。
成果は全て船の生簀に放り込む。
結果は気になる。けれど今は確認する暇は無い。
すぐに次の網に取り掛かる。
額から汗が流れる。それでも、今この時を惜しんではいけない。
水面を睨み続けてどのくらい経っただろう。フッと一息つく。
確かに手ごたえのあった成果も、幾つか見られた。
少なくとも、今日ここまで来た甲斐ぐらいは得られた実感は有る。
それならば、と船の切先を港に向ける。
成果の確認は帰ってからでいい。取った実感はあるのだから。
帰港後に陸揚げする際にじっくり吟味する、それを楽しみにしよう。
漆黒は逃げ去り、群青色から澄んだ青へと変わった空を見上げる。
今日は快晴だ。決勝戦に相応しい。
昨夜用意しておいた機材をトランクに入れ、キーを捻る。
まだ澄んだ空気の中、眠りから覚めたばかりの街を静々と進む。
焦ることはない。100kmほど先のサッカー場へ続く高速道路に乗る。
さて、今日はどうだろう。狙った画は撮れるだろうか。
もちろん大漁ならば言うこと無し。だが駄作ばかりではたまらぬ。
昨日、思案の末に考えたポジションにカメラを置く。
この眼前の十メートル、二十メートル先には、必ずある。
俺が撮りたいシーンが必ず出現するはずだ。
AFと連写モードで、一気呵成に目の前の懸命を形にする。
銀塩時代とは違うが、集中力が必須なのは同じだ。
成果を確認する余裕などない。
気になるけれど、途切れることなく続くプレイが許してはくれない。
次から次へと煌めくシーンを追い求め、レンズを振る。
額から汗が流れる。それでも、今この時を惜しんではいけない。
ピッチを睨み続けてどのくらい経っただろう。フッと一息つく。
確かに手ごたえのあったショットも、幾つか得られた。
少なくとも、今日ここまで来た甲斐ぐらいは得られた実感は有る。
試合終了のホイッスルで、この緊張感から解放される。
成果の確認は帰ってからでいい。撮った実感はあるのだから。
帰宅後にパソコンの画面でじっくり吟味する、それを楽しみにしよう。
冬日 [巷の雑感・時の想い]
新年を祝う気分は、遠く過ぎ去りました
僅かな夢と気分の一新は、その後の日々雑務に埋もれました
年が変わったとて相も変わらぬ毎日を、粛々と過ごしています
あの大晦日の心は、元旦の胸は、どこに行ったのでしょう
毎年繰り返されることに、記憶からも霧散してしまいました
自分が変わらなければ、自分が変えなければ、何も変わらない
そんな当たり前のことなのに、思わず手を合わせた自分
もう昔の話になりました
凛とした冷気は、真冬であることを頬に知らしめます
まだ春は来ないぞ、と告げられます
それでも、と
それでも、春は必ずやって来ます
自分の努力の成果ではないけれど、春は来ます
その時私は、どこに立っているのだろう
凍てつく道を踏みしめながら、思います
転ばないように、迷わないように、まっすぐ進もうと
今はそれでいいんだと、言い聞かせながら
新人戦 [サッカーあれこれ]
ソチオリンピックがまもなくですから、ウインターシーズンスポーツの話題が花盛りですね。私が主に撮っているサッカーは、まあシーズンオフというのがあまり無く(Jリーグはお休み期間中ですが)、年中どこかで試合やら大会が行われています。今は各年代とも、新人戦の時期でしょうか。
この「新人戦」、私は基本的に撮りには行かないです。新人戦は公式戦には違いないのですが、どうも私はモチベーションが湧かない。各年代とも、最終学年の選手が卒業・卒団・引退して、新チームになって初めての大会、という意味の「新人」戦なのですが、私的には何だか腕試し的な印象が抜けきらないのです。選手自身は、もちろん公式戦で真剣勝負ですから、持てる力を振り絞って勝利を目指しているとは思うのですが、私はどうも掻き立てられるものが無いのです。
学生サッカーの場合、昨年強かったからといって今年もそうかといえば、必ずしもそうではない、ということは皆さんもご存知のとおり。最終学年が抜けてしまっての新チームの優劣が、昨年の成績通りにはならないですよね。今年これから始まる主要大会を占うという意味で、その辺りが新人戦を行う意義だと思うのです。ちょっと厳しい言い方かもしれませんが、それならば新人戦は「公式な腕試し大会」のような気がするのです。時間に余裕があれば話は別ですが、そうでなければ新人戦はパスして、その後の主要大会の撮影の方に尽力を向ける、というのがここ最近の私です。
その各年代で今後行われる主要大会にしても、新チーム同士の優劣の結果、つまりは新人戦の結果が、シード権やら一部・二部のクラス分けなどに反映される場合もありますし、単に昨年度の成績によって決められることもあります。このあたりの事は、都道府県によって、年代によって、また違うのかもしれません。いろんな諸事情はあるかと思いますが、せっかく新人戦を行うのなら全ての年代で、昨年度の成績ではなく、新チーム同士の結果、つまりはこの新人戦の結果をその後の主要大会の組み合わせに反映されるシステムにすれば、新人戦はもう少し意義ある、つまりは撮り甲斐のある大会になると思うのですが、どうでしょう。
ただやはり、そんなシード権を争う大会だとしても、私は今後も新人戦は撮りにはいかないでしょう。そのシード権を勝ち得たチーム・勝ち取れなかったチームが、主要大会でどう戦うのか、その方に集中して撮りたいと思うからです。
新人戦は基本的には撮らないと言いましたが、自分の愚息はやっぱり別でして(私もいちおう保護者なもので)、愚息のチームの専属カメラマンである以上、公式戦はすべて撮りに行きます。先週は新人戦3回戦を撮りに行ってきました。見ていて(撮っていて)感じたのは、「う~ん、やっぱりチームとしてはまだまだ煮詰まってない」でした。まあそれは、伸びしろが有る、とも言えますので、ここから先の熟成を楽しみにしたいと思います。