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四つ切プリント [写真・撮影]

前回の記事で、「全日本スポーツフォトコンテストが四つ切プリントのみ、というのはなかなか難しい」というようなことを書きました。その件について、ちょっと捕捉させていただきます。
フォトコンテストは、画像データのみで応募できるものもありますが、多くはプリントして応募となります。その際、応募サイズが決められているのですが、このコンテストでは四つ切(254mm×305mm)のみ、と規定されています。私がいつも使っているデジタル一眼レフカメラで撮っているのは、通常3対2(縦横比1.5)の画像で、ファインダーで覗いている画も同様。これをプリントするとなると、用紙によってはカットされる部分が出てきてしまうことは、皆さんもご理解いただけると思います。下の画は、横長画像で縦を揃えた場合、横方向のサイズがどの程度になるかを表した図です。こうして見ると、四つ切というプリントサイズは、横長というより、正方形に近い事が見てとれるのではないでしょうか。
四つ切プリント1.jpg

さて、実際に写真をプリントした場合にどうなるか、をやってみました。作例として使ったのは、私の場合はやっぱりサッカーで、下の画です。奇しくもこれは、昨年度にこの全日本スポーツフォトコンテストで入賞を頂いた写真です(縦で撮ることが多い私の場合、横で適当な写真が無かったものでして)。
四つ切プリント4.JPG

狙った被写体をほぼ中央で撮った日の丸写真なので、中央を中心にして用紙サイズにカットして並べてみました。これをご覧になって、「何だ、あまり変わらない」と思われるか、「印象がかなり違ってくる」と思われるかは、個々人によると思いますが、撮影した本人から言わせていただくと、狙った被写体が切れていなくても、左右(特に向かって右側)のスペースが消されてしまったことで、どうも狭く感じて、必死に伸ばした足の印象が薄くなってしまったように感じました。
四つ切プリント2.jpg

この写真に限ってみれば、四つ切よりも、四つ切ワイドやA4サイズの方が適しているように思えるのですが、どうでしょうか。そういった意味で、四つ切のみの応募というのは、撮った画像の縦横比から少し離れますので、写真を選ぶ際にその点を考慮しなくてはならない、というのが、前回の記事で申し上げたかったことです。
しかし、何もマイナス要因ばかりとも言えません。一眼でもオリンパスなどのフォーサーズの場合、元画像が4対3(縦横比1.3)ですから、四つ切サイズに近いといえますし、レンズ一体型デジカメやコンデジの場合も、4対3センサーが多いですから、四つ切サイズが自然に思えるかもしれません。私がいつも撮っている3対2画像にしても、左右に余分なものが写り込んでいる場合、それをカットするために、敢えて四つ切サイズを使うこともありますし、縦写真などで間延びした印象を防ぐ意味で、四つ切プリントを選ぶ場合もあります。要は、写真表現の一つのファクターとして縦横比を捉えれば良いと思うのですが、普段覗いているファインダーが3対2で、しかも私のようにギリギリに大きく撮ろうとしているので、それに慣れてしまって、違和感を感じるのかもしれません。
銀塩に長く親しんだ方で、風景を主に撮っていらっしゃる年配に方に、四つ切や全紙(457mm×560mm 縦横比1.23)でプリントすることを前提にフレーミングしている、と以前聞いたことがあります。そうしたプリントイメージを持ちながら撮影することは大事なことだと思う反面、印刷するしか表現の方法が無かった当時と違い、デジタル画像は今や様々なところで使われています。あまり用紙サイズにこだわって撮影の幅を狭めるのもどうかな、とも個人的には思ってしまいました。
ちなみに、元画像をカットせずに四つ切サイズにプリントすると、当然上下に余白ができます。横方向を目一杯にすると、上下それぞれに25mmずつの余白(余黒?)ができたのが下の写真。これはこれで見栄えがするようにも思えるのですが、コンテスト応募となると、この余白をどう評価してくれるか定かではなく、私的にはお勧めするほどの自信はないです。
四つ切プリント3.jpg


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