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今年 [巷の雑感・時の想い]

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今年の暦も、あと僅かとなりました。2011年という年は、間違いなく東日本大震災のあった年として、記憶されると思います。そして我が家では、愚息が事故にあった年として、家族の心に刻まれることと思います。
その愚息は、所属しているサッカーチームの年末遠征に行ってきて、今夜は早々と寝てしまいました。それを思えば、あの事故は一体何だったのだろう、本当に有ったことなのか、夢だったのでは、などと思ってしまいます。あの時の私、突然の出来事に蹴落とされ、天を見上げ、心の中でどんなに恨みの言葉を呟いたことか。毎日の病院通いの帰りに、いったい何時まで続くのだろうか、年内には退院できるのだろうか、もう以前の生活には戻れないのか、などと思いながら吐息を落としたこと、随分昔のように思えます、僅か数か月前のことなのに。そう振り返れば、こうして例年通りの年の瀬を過ごせることが、何と幸せなことか。
そんな今年が、まもなく去っていきます。私自身は特に何を為したわけでもなく、何かを得たわけでもなく、ただ流されないように立ちつくしていただけの年だったように思えます。今年の初めにも確か、そのように書いた記憶があります。けれど、それが空虚に思えた昨年に比べ、今年はそれが幸せに思えました。もちろんそれは、自分の力量の成果ではなく、家族や周りの方々の支えや励ましを感じられた結果なのだと、今も部屋の片隅に吊り下げられた千羽鶴を見て、そう思えるのです。青々とした葉が茂る樹木は、実はその為に、網の目のように小枝を張り巡らしている。葉が落ちて、厳しい時になって初めて気付かされることと同じように。
まもなく聞こえる除夜の鐘は、人の煩悩を振り払うため、といいます。今の私に、多くを望む気持ちは皆無です。ただ、お世話になった方々と一緒に、来る年もまた、これまで通りに生きていきたい、ただそれだけです。これって、煩悩ではないですよね? 贅沢ではないですよね?
このブログを通じて、今年も多くの方々と交流を持てたこと、ありがたく感じています。そしてできましたら、また来年も同じようであってほしいと思っています。皆様のご多幸を祈りつつ、今年最後の言葉とさせていただきます。
ありがとうございました。

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サッカー撮影24(伝わる気合 1) [サッカー撮影]

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今年の流行語大賞に「なでしこジャパン」が選ばれたことは、ご存じの方も多いと思います。暗いニュースの多かった今年、国民栄誉賞を受賞したサッカー日本女子代表は、間違いなく女子サッカーにスポットライトを向けさせたとして、記憶されると思います。その女子サッカー、なでしこリーグはINAC神戸の優勝で今年の幕を閉じましたが、現在は全日本女子サッカー選手権大会が行われています。33回目を迎えるこの大会は、JFA加盟の中学生以上のチームなら参加でき、クラブチーム・社会人チーム・学校の部活動チームの枠を超えて、トーナメント戦でその年の一番を決めようという、男子の天皇杯の女子版といえるものです。少し前の話で恐縮ですが、今年も我が県で一回戦が行われました。

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この大会は、元日の国立競技場を目指す全国大会です。各都道府県や地域の代表が、まず一回戦を戦いますが、負けたら終わりのトーナメント戦であることもあって、最初から気迫のこもった戦いぶり。「なでしこ」らしい可憐さは無く、勝負に掛ける気合が感じ取れます。女子サッカーというと、スピードや迫力の不足、男子を見慣れた目にはイマイチの満足感、といったことを想像するかもしれませんが、そんな気軽さは微塵も感じさせない彼女達。体をぶつけあう音が、真冬なのに飛び散る汗が、仲間を叱咤激励する声が、ピッチサイドの選手のすぐ近くにいる私にビンビン伝わってきます。そしてそれが、私にシャッターを押させます。本来、撮影者たるものは、試合展開に関係なく常に冷静であるべきなのかもしれませんが、この彼女たちの頑張りは、ピッチのいたる所で輝きを放ちます。それを見つける度に、できうる限り多くを残したい、そんな思いが私の中に湧き起こり、いやがうえでも集中力を高めてくれます。それでも、「しまった、ちょっと遅かった」「くそっ、予想が外れて撮り損なった」とか、「この光線状況でこの設定が正しいのか」「今の場所が最適なのか、移動したほうがいいんじゃないか」とか、様々な考えが浮かんでは消えながら、どちらのチームに属している、応援している訳でもないのに、試合そのものに引き込まれていく私が、そこにいました。

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練習試合よりも公式戦、一回戦よりも決勝戦、地方大会よりも全国大会と、試合も位置付けが上がるごとに、選手の試合に賭ける意気込みも上がります。そしてそれが、グランドの至る所でプレーとして輝きます。それはつまり、シャッターチャンスがよりたくさん光っては消え、また一瞬煌めいたり、を繰り返すということ。これを目の当たりにして、シャッターボタンに掛けた指先がうごめかないようでは、サッカー撮影で上達は無い、と言い切ってしまいましょう。選手が気迫のこもったプレーをすればするほど、ピッチに一瞬輝く宝石は数多く、そして力強く輝きます。それに魅入られた撮影者は、より集中して宝探しに没頭する、そういった相乗効果は確実に有ると思います。たとえ自分の息子や娘がプレーしていなくても、知った選手がいない試合でも、選手の気迫は撮影者に伝わり、それが「撮る」という行為のモチベーションを高めてくれます。

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撮り終えた私には、昨今では記憶にないほどの疲労感と、大量のRAW画像を残してくれました。ただ私は、撮っていて楽しかった、嬉しくて楽しくてしかたなかったです。サッカーというスポーツを撮っていて、本当に良かった、と心底思えました。試合である以上、必ず勝者と敗者が生み出されますが、それでもたぶん選手たちは、また気合を前面に押し立てて再びピッチに立つことでしょう、サッカーが好きだから。撮る側もまた、そんな気合を見せられれば引き込まれ、宝探しをすることでしょう。そしてそれこそが、サッカーを撮る者にとっての至福の時と言えるのではないでしょうか。
選手の気合は、撮影者に集中力と楽しみを与えてくれます。

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* 
 
 

私のところにも・・・


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イヴ [巷の雑感・時の想い]

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「明日はクリスマスだね」
「違うよ、明日はクリスマスイヴ。25日がクリスマスなのよ」
ちょうど行ったスーパーマーケットで、そんな親子の会話が聞こえた。確かに、この時期だけキリスト教信者になる日本人の我々にとって、クリスマスといえば24日のイヴの夜を、まずもって連想する事が多い。イヴ(eve)とは、「evening(夜・晩)」の意味らしいのだが、この12月24日の夜こそがピークで、本来の25日には「終わった感」がどうも漂っているような気がしてならない。せっかちな日本人らしい、といえばそうなのかもしれない。
日本の祭りでも「宵山」という前夜祭があるくらいだから、イヴがそれにあたるとも考えられる。しかし、前夜祭が本祭に勝ることはなく、どうもそれをクリスマスに当てはめるのも無理があるような気がする。多分に商業的な意味合いで広まったクリスマスだから、事前に物を売る商戦のピークであるイヴこそが、クリスマスというイベントの日として、日本人に植え付けられたから、と考えれば、納得いくのかもしれない。
随分前の曲で、歳が分かりそうなのだが、荒井由実(松任谷由実)の「14番目の月」という曲をご存じの方、いるだろうか。

次の夜から 欠ける満月より
14番目の月が 一番好き

そんなフレーズがある。明日こそが最高だから、それが分かっているから、今日は心置きなく楽しめる。だってその明日になってしまえば、後は落ちるだけ。それに気付けば、もう楽しむ心の余裕が萎えてしまう。今が最高と思えば思うほど、明日からが不安に思えてしまうのも、心配性の日本人らしいということなのだろうか。
もう今年を振り返る時期である。今年のピークはいつだったのだろう、そのイヴは楽しめたのだろうか。月の満ち欠けのように、定まった道の無い我々の人生。明日の切先の向く方向さえままならない小舟に乗っている身としては、イヴなんて楽しむ余裕も無く、知らぬうちに過ぎ去ってしまう。せめて万人に等しく刻まれる時の記念日ぐらいは、イヴを楽しみたいものだと、この年の瀬に思ってしまう。今日がイヴでありますように、と。明日が今日よりも良い日でありますように、と。
クリスマスイヴがピークなのは、実は翌日が本来のクリスマスの日だから、である。

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現在の住魚たち 後編 [熱帯魚]

エンゼルフィッシュ(プラチナタイプ)
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一週間に一回の水替え、半年に一回のろ過機の掃除、これをずっと続けてきましたが、おかげで大きなトラブルは無し。ろ過機のモーターが壊れたり、古い水槽が水漏れを起こしたり、ということはありましたが、経年劣化はしかたないですね。今一番怖いのが、大型水槽の水漏れ。替えが簡単にはできない点がネックですね。
ここで紹介できなかった魚たちもいますが、もうこれ以上水槽を増やしたり、飼育魚を増やすつもりはありませんから、このままの状態で年越しです。来年も平穏無事でありますように。

イエローストライプ シクリッド(今年生まれた子達で、現在の最大勢力)
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カエルレウス(今年ウチの水槽で生まれた)
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スノーホワイト シクリッド(これも、今年生まれた魚)
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コリドラス ジュリー
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サウスアメリカン シクリッド(幼魚から6年。我が家の最大魚で60cm)
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