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サッカー撮影71(それでも捕捉し続ける その3) [サッカー撮影]

スポーツは筋書きの無いドラマです。100%予想することなど不可能です。私たちはこの難解な被写体を撮ろう、しかもピントのしっかり合った画が欲しい、というのですから、当然難易度は高いですね。

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1回目では、突然飛び込んでくる良シーンに対して、たとえ遅れたとしても、しっかり捉え続ければ、ピントの合った画が得られるケースを紹介しました。しかし前回は、たとえそうなったとしても、動体撮影ですから、ピントが合っても欲しい画にならない場合もあることを書きました。AI SERVO AFでは、まず1コマ目をジャスピンにすることが大切。その為には、いくらAF速度の速いボディ+レンズを使っていても、どんな機種でもピントを合わせる間(それは機種によって違います)が有りますから、狙うシーンを予測して、その一瞬前からAF駆動させてピントを合わせてやることが重要。これは、これまで私がこのブログで書いてきた繰り返しになってしまいますが、「言うは易し行うは難し」だと分かっていても、多分それが正論だとは思います。
けれど、では1コマ目をジャスピンにして連写すれば、必ずピントの合った画を量産できるのでしょうか。
作例を載せます。
CANON 1D MarkⅣ+EF300mm F2.8 L IS+EF1.4xEXTENDERⅡ
焦点距離 420mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り 4.5 評価測光
露出補正 -1/3  ISO 2000  AI SERVO AF  RAW 高速連写モード(秒9コマに設定) ノートリミング

サッカー70-1.jpg

一目瞭然、1コマ目はジャスピン、2コマ目は背景にピントを持っていかれています。しかし3コマ目にはピントは復帰、そして4コマ目もジャスピン。天候は小雨でした。雨の影響も考えられますが、雨粒がほとんど目立たない状況で、このように背景にピンを持っていかれるのは不思議です(雨粒に引っ張られるのなら、どちらかといえば前ピンになるでしょう)。テレコンを使っていた影響というのも考えられます。でも秒9コマです。2コマ目と3コマ目の間には0.125秒しかありません。2コマ目を外したことに気付いたカメラが、0.125秒の超短時間にピンを選手に戻している、しかも狙う選手は2コマ目と3コマ目の間も動いているのに、です。2コマ目&3コマ目を外して4コマ目に復帰と言うのであれば、テレコン使用によるAF速度の低下も考えられるのですが、テレコンに原因を求めるのもちょっと難しいと思います。AFフレームは1点指定で、領域拡大を使っています。被写体に対してAFフレーム合わせが未熟だったのでしょうか。DPPでAFフレームを表示させたものが下の画です。

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1点指定したAFフレーム、しかも領域拡大を使っているのですから、1コマ目にジャスピン出来ていたら、AFフレームを大きく外さない限り、2コマ目がこんなにも簡単に背景にピントが抜けるのは、ちょっと不思議な気がします(被写体追従敏感度は「やや遅い」にしてあります)。しかし、これが現実です。

更に・・・

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